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猫の魚辞退

タイトルは長続きしないものの例え。映画・読んだ本の感想メモ。追記したり書き直したりも多いからあんまあてにならない。 日付は観た日付とは限らない。

2025'05.07.Wed
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2008'05.20.Tue
三崎日和―いしいしんじのごはん日記2 (新潮文庫 い 76-7)三崎日和―いしいしんじのごはん日記2 (新潮文庫 い 76-7)
いしい しんじ

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シリーズ2冊目。

時々はっとするような考えや表現にぶち当たったり、作るごはんがいちいち美味しそうだったり、読んでる本を端から追いかけたくなったり。

とはいえ、登場人物やお店や用語は明らかに一冊目から追いかけた人との「内輪」を形成しつつある。日記なんだからいいじゃん、ともいえるし、日記とはいえ第三者が読む事を前提としているわけなんだから、何か他に方法はないのか・・・?と考えたり。
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2008'05.15.Thu
わたしのマトカわたしのマトカ
片桐 はいり

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『かもめ食堂』撮影のために1ヶ月滞在したヘルシンキについての思い出の記。
物の見方が独特で面白い。しかも文章が読みやすく、実に綺麗なのでした。

そして、妙な所でわー、私と一緒だ!と思う箇所がたびたび。
癖の強い食べ物に遭遇した時に「克服の修業」をするのとか、ひとごみの中で傘を振り回す人にわざとぶつかって「その蛮行を思い知らしめる」、「妙な正義感」("正義感"って言い張っていいんですね!)とか。

一緒に「知らない食べ物挑戦」の旅をしてみたり、失礼な人に遭遇した時に無言で目と目だけで「こいつ失敬ね!」って認定したり、してみたいなぁ・・・。

しばらく外国に滞在したら、きっと逆に日本の事がもっと色々見えてくるに違いない、と常々思っていて、ぜひやってみたいのだけど、その考えを裏付けられる所も出てきて、「ぜひいつか!」の思いを強くした。

ないものねだり (幻冬舎文庫 な 20-5)ないものねだり (幻冬舎文庫 な 20-5)
中谷 美紀

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雑誌に掲載されていた、このひとの短い文章が、文体から全体の構成までがすっきりと綺麗だったので、まとめて読んでみたくて購入。
聡明ないい文章を書くのですねえ・・・。
こういう人をほんとの美人と言うのでしょう。
さっそく、嫌われ松子の撮影日記も図書館で予約してみた。

食べるのが本当に好きみたいで、ネタに困るとゴハンの話。
それが私の好みと凄く近い類いの食べ物ばかりで、実に実に美味しそう。
ああ、ゴハン友達になりたい・・・。

料理欲もかきたてられて、ゴハンを炊く土鍋を買いそうになっている。
冬に「たまねぎのまるごと煮」(レシピ)の美味しさに目覚めたのだけど、今度は中谷さん風に、梅干しと昆布でやってみようっと!

2008'05.09.Fri
ラナーク―四巻からなる伝記ラナーク―四巻からなる伝記
アラスター・グレイ 森 慎一郎

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枕のように厚い本。5センチくらいあるのです。
で、話は3巻から始まって、その後プロローグが入り、1巻、休憩、2巻、4巻の途中にエピローグが挟まる・・・という変な構成。途中で作者が主人公と話し合ったりも。
奇想天外な面白い本なのでは!とわくわくして読んだのだけど、話は予想外に普通だった。

半分は、タイトルと同じラナークという名の男性が主人公の、異世界の話。これが、カフカの城のSF版みたいだなぁ・・・と思ったら、おまけについてた作者インタビューでまさにカフカに影響を受けた、と出ていて、まんまやん、と。
もう半分はラナークがその異世界に来る前に送っていた人生の話。作者の自伝を下敷きにした、ダンカン・ソーという名の主人公の、「悩める青年像」。
自分がひとかどの芸術家であると信じて疑わない自意識過剰の青年が、病を言い訳にぐだぐだと非社会的で非生産的な日々を送る話(この手の話は勝手に「大宰くさい」と烙印を押してしまう・・・)。
認められたい(認められるはずな)のに認められず、愛されたい(愛されるはずな)のに愛されず、孤独の中で憔悴しきっていくわけです。

男性の方が共感する本なのかも知れないなぁ。

・・・女はこういうのは、勝手にしろ、と思ってしまうわけなので・・・。
2008'05.08.Thu
なんくるない (新潮文庫 よ 18-18)なんくるない (新潮文庫 よ 18-18)
よしもと ばなな

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丁度文庫になっていたので。
ピーク時よりはマシになってきたとはいえ、著者の無駄にスピリチュアルな所がちょっと苦手なのだけど、まさに沖縄に行くならいいかなーと。
やっぱり那覇を実際に歩いてみて土地勘ができると、登場人物の独り旅の様子が、ありありと浮かぶので、そういう所は楽しめた。
残念ながら(?)島のピュアな男の子と恋に落ちはしなかったけれど(笑)。

でも、私は都会の持つ良さもとても好きなので、島善説とでもいうか、なんか都会を対比させて否定する感じには馴染めないんだけどね・・・。

血と暴力の国 (扶桑社ミステリー マ 27-1)血と暴力の国 (扶桑社ミステリー マ 27-1)
コーマック・マッカーシー 黒原 敏行

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結局、島で青い海を見ながら、この本を読んでしまった。

映画『ノー・カントリー』の原作。
キャッチーな本のはずなのに、全然本屋さんで見つからなくて、在庫のあるネット書店から取り寄せた。
アカデミー賞受賞でどれだけ売れるか、出版社が予測を間違ったのかしらん。

作品に漂う哲学を含め、かなり忠実で上手な映画化だったことが判明。
拾った所、削った所、変えた所に、成程そうするものか・・・といちいち感心。
忠実な分、新しい驚きはそんなになかったんだけど、会話文も「」がつかずに地のまま続く文体で、不思議とそれが結構気持ちよかったり。

本の帯にも「純粋な悪」と出てるのだけど、シュガーの存在ってほんとにそうなのでしょうか。
シュガーは、決して他の人が理解はできない、シュガーなりの論理で動いていて、その「理解できない論理」がまかり通る国=老人の住めない国、な気もするのです。
そうすると、分からないからといって「純粋悪」と解釈して終わらせてはいけないような。


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そういえば!
映画の方では、犬は死ぬけど猫は決して死なないのだ。
(原作で出てくる箇所以外でも猫が出てくる)
猫映画!
2008'04.26.Sat
字幕屋は銀幕の片隅で日本語が変だと叫ぶ (光文社新書)字幕屋は銀幕の片隅で日本語が変だと叫ぶ (光文社新書)
太田 直子

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ぱらぱらっと拾い読み(たぶん読んでない箇所あると思う)。

英語の分かる人が増えてきたのと、ネットで情報が回りやすいのとで
映画字幕の誤訳がすぐに知れ渡る時代になりましたが、
「誤訳」以外にも、配給会社の希望で訳が改変されたり、
言ってないセリフが付け加えられたりすることがあるっていうのが驚き。
でも全部翻訳者のせいにされちゃうんだから、割に合わないだろうなぁ。

とはいえ著者だって今後も配給会社からお仕事は欲しい訳で、
モメたり担当が変だったりした映画については、タイトルも伏せて、
具体的な内容も変えて、記述してあるので、刺激は足りない。

読みやすいけどやや軽すぎ、な本でした。

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ku:nelの次号は沖縄特集だと、メルマガに出ていて、惜しい!とか。
友部正人のサイトを見ていたら、沖縄ではちょっと素敵そうな映画館でライブやったようだとか(そこで原田郁子もやるみたい)、沖縄旅行を前に、周りに沖縄が集まってきているよ!(妄想)

旅行中にまったり読む本を考え中。
注文していたノー・カントリーの原作本が明日届くハズだけど、血なまぐさいものは合わないかなぁ・・・。いや、暑い土地で読んだ方がハマるかしら?
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