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猫の魚辞退

タイトルは長続きしないものの例え。映画・読んだ本の感想メモ。追記したり書き直したりも多いからあんまあてにならない。 日付は観た日付とは限らない。

2025'05.07.Wed
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2007'02.13.Tue
■ぶらんこ乗り いしいしんじ

久しぶりに読んだら、つたない文章にびっくりした。ここからどんどん進化してるんだな。
全てに渡って「匂わす」のではなくて、あからさまで。
ぶらんこの揺れと、こちら側とあちら側の世界を行ったり来たりする弟、なんて組み合わせは分かり易すぎるではありませんか。
・・・だからといって、物語としては色褪せないんだけど。

キミはボクをこちら側の世界に繋ぎ止める唯一の存在だ、というようなことを言われたことを思い出しました。

あの時は、「自分は不幸だ不幸だ、キミはいいねえいいねえ」、と言う相手に対して(もちろんそんな不幸自慢な人は放っておけ、がファイナル・アンサーなのは確かなんだけど)、そんなことないよ私だってあれやこれや大変だし色々あったしそんなに幸運じゃありませんよ、と、相手と同じ位置に立とう立とうとして何だか自滅してしまったけれども、そんなことは必要じゃなく、両親に愛された幸せな子供として、超然として安定していればよかったんだろうな。
その方が相手のことも自分のことも救えたんだろう。


■海の仙人 絲山秋子

いるといないとはほんとうに距離のもんだい、なのだろうかと思い悩んでいる今だから心に響く箇所があるのだけれど、そうでなければ、あっという間に読み終えてしまったこの薄い本に、何にもひっかかる場所が見つからなかったかも知れない。
何事もタイミングだ。
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2007'01.31.Wed
多和田葉子「海に落とした名前」(新潮社)2006

気持ち悪くて読み進められなかった。
気持ち悪くても進められるものもあるし、不愉快でも進められるものもあり(これは阿部和重とか)、進められないものとの違いは一体なんだろうと、今考え中。
身体にまつわりつくくどさ、みたいなものかな・・・。

いしいしんじ「シーラカンス」(金の星社)1997

いしいしんじが思い立ってシーラカンスを釣りに行く話。
アムステルダムの犬系ののほほん旅行記。楽しい。
I have special things for youに、「きみのためにとっといたほんまにええもんあんねん」とルビを振ってあるのに感動した。



2007'01.22.Mon
新潮クレスト・ブックス 遺失物管理所 (新潮クレスト・ブックス)新潮クレスト・ブックス 遺失物管理所
ジークフリート・レンツ 松永 美穂

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タイトルだけで借りたもの。
もうちょっと、遺失物ひとつひとつにまつわる物語を積み重ねたような、物フェチっぽい物語を期待していたのだけれども(小川洋子の「沈黙博物館」みたいな)、そういうものではなかった。遺失物を通じて出合った人達の人間模様。人種差別や暴走族等、社会問題も絡めて。

主人公がお気楽にへらへらと世渡りしているおフランス野郎みたいな奴で(いや実際には舞台はドイツ)、読んでて不愉快になったのが難。

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新潮クレスト・ブックス 遺失物管理所
2007'01.14.Sun
アンドレアス・シュタインへーフェル (著)

信頼できる筋にすすめられて読んだ。
クリスマス前に読めたら最高だったなー。
「サンタクロースのプレゼントとは何か」の定義が至極理屈に合ってたので、ああ、サンタクロースっているのかも!と思えちゃったりなんかして。
楽しい本でした。
必要な時には大いにウソをつくべしっていうスタンスが好きだわあ。

ウチの家族もすぐに物に名前をつけるので、テーブルに名前をつけている一家に親近感を覚えてくすくすした。

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ヘラジカがふってきた!
2007'01.08.Mon
鯉浄土 村田喜代子著
まだこれを読む年齢じゃないな、と思った。
そこに達しないと本当には理解し切れない女ごころはまだまだ深くて。
年を取るのが楽しみだ。
ああでも結婚しなかったら一生わかんないかなぁ。
またいつか読めたらいいです。

権現の踊り子 町田康著
短編もいいな。
長編も一見ぐだぐだぐだぐだしてる割にかちっと終わらせられる人だけど、それがよりコンパクトになって。
この人の世の中に対するいらいらの質と自分のそれとは似ていて。
だから読むと主人公のいらいらに共感し過ぎてつらくなるん。

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その他、あの廃墟から昔の"こどものとも"を引っ張り出して読んだり(みっつのなぞ、ババヤガーのしろいとり、まのいいりょうし、ぼくのぱんわたしのぱん、ことば、きょうはなんのひ、かじやとようせい、うみのむこうは、おなら、さらだでげんき、なおみ、クリーナおばさんとカミナリおばさん)。

あとマンガ。
久々に「ぼくの地球を守って」全巻読破。これ、ヲタ臭くて人には勧めづらいけど、ホントによく作ってある話だよなぁと改めて感心。長い漫画でこんなに完璧に終わるのって珍しい位ではないだろうか。いやそんなことないのかな。
読む度に泣きますよ。
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