2007'06.01.Fri
うーん、書き方が定まらない。
■クロニクル 千古の闇3 魂食らい
自然とともに生きる人々の丁寧な生活描写が魅力のシリーズ。
森で生きる民族、海辺で生きる民族ときて、今回は雪とともに生きる民族が話の中心。民族独特の、食べ物、道具、住居の描写がとにかく生き生き。
そこが緻密で素晴らしすぎて、肝心の話の筋がシンプル過ぎる気がしてしまうほど。
時々さしはさまれる、狼視点の章は、いつか明らかな効果を生むのかな。トラクがウルフの中に入る日がくるのかな。
これ、映画になるみたい。
きっちり中身を絵にしてもらえたら興味深いけれども、どこまで徹底するだろう。
話はほんとに単純だから、むしろ映画としての味付けはしやすいとは思うんだけど。
映画といえば、『ライラの冒険』はほんとに作られちゃったよ。
絵を楽しむつもりで観に行く予定。シロクマ王(予告編だとちょっとずんぐりむっくりすぎ?)やダイモンはどんな感じかしらん。
http://lyra.gyao.jp/top/
原作また読み直そう。
■ジーンズ・フォーエバー
これもシリーズもの。4人の女の子の成長物語・大学生編。
これがなかったら福岡空港でパニック死していたでしょう(大げさ)。
没頭しにくい状況でもしがみつけた面白さで、自分を落ち着かせてくれました。
主人公たちが年齢を重ねてきて、共感しやすくなってきた部分も。
例えば、一旦実家を出てしまうと、自分は家族抜きの生活が出来上がっていくように、家族の方も娘抜きの生活が出来上がっていって、自分のいた穴が徐々に埋まっていって、実家がまんま「自分の帰る場所」ではなくなっていってしまう。その辺の微妙な淋しさとか。
あとあと、自分が昔、彼氏と別れた時のシチュエーションがまんま出てきたのにはびっくりした。アメリカ人でも日本人でも、気持ちの動き方はおんなじなんだわ(・・・そりゃあそうか)。
自称・シリーズ完結編。
前作も完結編って言っていたので、信用しないで続きを待とう。
確か一作目の映画化も評判がよかったようだから、今度レンタルしてみましょう。
その他、高峰秀子の『私の渡世日記』の上巻を読了。
PR
■クロニクル 千古の闇3 魂食らい
自然とともに生きる人々の丁寧な生活描写が魅力のシリーズ。
森で生きる民族、海辺で生きる民族ときて、今回は雪とともに生きる民族が話の中心。民族独特の、食べ物、道具、住居の描写がとにかく生き生き。
そこが緻密で素晴らしすぎて、肝心の話の筋がシンプル過ぎる気がしてしまうほど。
時々さしはさまれる、狼視点の章は、いつか明らかな効果を生むのかな。トラクがウルフの中に入る日がくるのかな。
これ、映画になるみたい。
きっちり中身を絵にしてもらえたら興味深いけれども、どこまで徹底するだろう。
話はほんとに単純だから、むしろ映画としての味付けはしやすいとは思うんだけど。
映画といえば、『ライラの冒険』はほんとに作られちゃったよ。
絵を楽しむつもりで観に行く予定。シロクマ王(予告編だとちょっとずんぐりむっくりすぎ?)やダイモンはどんな感じかしらん。
http://lyra.gyao.jp/top/
原作また読み直そう。
■ジーンズ・フォーエバー
これもシリーズもの。4人の女の子の成長物語・大学生編。
これがなかったら福岡空港でパニック死していたでしょう(大げさ)。
没頭しにくい状況でもしがみつけた面白さで、自分を落ち着かせてくれました。
主人公たちが年齢を重ねてきて、共感しやすくなってきた部分も。
例えば、一旦実家を出てしまうと、自分は家族抜きの生活が出来上がっていくように、家族の方も娘抜きの生活が出来上がっていって、自分のいた穴が徐々に埋まっていって、実家がまんま「自分の帰る場所」ではなくなっていってしまう。その辺の微妙な淋しさとか。
あとあと、自分が昔、彼氏と別れた時のシチュエーションがまんま出てきたのにはびっくりした。アメリカ人でも日本人でも、気持ちの動き方はおんなじなんだわ(・・・そりゃあそうか)。
自称・シリーズ完結編。
前作も完結編って言っていたので、信用しないで続きを待とう。
確か一作目の映画化も評判がよかったようだから、今度レンタルしてみましょう。
その他、高峰秀子の『私の渡世日記』の上巻を読了。
2007'05.13.Sun
わたしを離さないで
カズオ・イシグロ著 早川書房
静かで上品な小説だった。
マシな世界だけを提示して、もっと酷い世界は読者に空想させるにとどめる。
描かれた主人公たちですら、こちらから見たら哀しくて切なくてやりきれない人生を送っているっていうのに。
人間が医療目的で人間のクローンを作る世界、という設定は既にありふれたものになっていて、そこからの展開を考える時期なんだなぁ・・・。そうやって小説家が先へ先へ予想して色んな可能性に警鐘を鳴らしているなかで、現実世界は今、恐ろしい方向へひっそり進みつつあるんじゃないかしら?と背筋がうっすら寒くなった。
-----
ホリー・ガーデン
江國香織著 新潮文庫
この本は何度読んだか分からないんだけど、主人公の片方、静枝の恋人が住んでいるのが倉敷だった事を思い出して、倉敷から帰ってきた後、読み直してみた。
岡山と東京の遠距離恋愛の距離感を実感。
カズオ・イシグロ著 早川書房
静かで上品な小説だった。
マシな世界だけを提示して、もっと酷い世界は読者に空想させるにとどめる。
描かれた主人公たちですら、こちらから見たら哀しくて切なくてやりきれない人生を送っているっていうのに。
人間が医療目的で人間のクローンを作る世界、という設定は既にありふれたものになっていて、そこからの展開を考える時期なんだなぁ・・・。そうやって小説家が先へ先へ予想して色んな可能性に警鐘を鳴らしているなかで、現実世界は今、恐ろしい方向へひっそり進みつつあるんじゃないかしら?と背筋がうっすら寒くなった。
-----
ホリー・ガーデン
江國香織著 新潮文庫
この本は何度読んだか分からないんだけど、主人公の片方、静枝の恋人が住んでいるのが倉敷だった事を思い出して、倉敷から帰ってきた後、読み直してみた。
岡山と東京の遠距離恋愛の距離感を実感。
2007'04.04.Wed
■こどもの一生 中島らも著
当たり外れの大きいらも小説の中では当たりの部類。一気読み。
患者を10歳の子供に退行させて行うサイコセラピーを扱ったB級ホラー(?)。
でも、らも好きだったら、そもそも食事の中のアレが怪しいだろってすぐ分かってしまうので、なんとなぁくピンチのオチの予測がついてしまう。
元々は戯曲だったみたいで、上手にやるならそっちの方が面白かったかも。
(ビデオも出てるみたいなので、機会があったら探してみよう)
■海 小川洋子著
さっくり読める短編集。昼休みと帰り道で読了。
和文タイプにまつわるエロフェチ話が一番この人らしくて最強だった。
でもまあ、ボリューム的にも図書館で借りて正解。
当たり外れの大きいらも小説の中では当たりの部類。一気読み。
患者を10歳の子供に退行させて行うサイコセラピーを扱ったB級ホラー(?)。
でも、らも好きだったら、そもそも食事の中のアレが怪しいだろってすぐ分かってしまうので、なんとなぁくピンチのオチの予測がついてしまう。
元々は戯曲だったみたいで、上手にやるならそっちの方が面白かったかも。
(ビデオも出てるみたいなので、機会があったら探してみよう)
■海 小川洋子著
さっくり読める短編集。昼休みと帰り道で読了。
和文タイプにまつわるエロフェチ話が一番この人らしくて最強だった。
でもまあ、ボリューム的にも図書館で借りて正解。
2007'03.26.Mon
*その辺のもんだい いしいしんじ×中島らも
なんか今読むとせつないな。なんとなく。
この二人のだらだら対話をずっとずっと読み続けていたかった。
いしいしんじは、ダメ人間なふりして呼吸合わせの天才なんだなぁ。
*キューバ日記 いしいしんじ
これだけの短さでこの値段ってぼったくりだろ。
文庫になったら買う事にして、とりあえず図書館で・・・としたけれど、文庫でもいらない。
これだったら「ごはん日記」に含めてくれた方が有難かったのに。
*花よりも・・・4巻まで読んだけど書いてなかった・・・。
てぶくろのくだりが好き。
ほんと、「話せば分かる」世界、というか、「分かり合えない相手はいない」世界、というか。
こんなのありえない、というより、こうならいいなぁ、ある程度はこうかなぁ、と希望が湧く感じがよい。
*ボクを包む月の光(4)
あくまでも外伝の域を出ないまま4冊目。
本編よりおまけの「コイツじゃ嫌だ」が好きって一体・・・。
なんか今読むとせつないな。なんとなく。
この二人のだらだら対話をずっとずっと読み続けていたかった。
いしいしんじは、ダメ人間なふりして呼吸合わせの天才なんだなぁ。
*キューバ日記 いしいしんじ
これだけの短さでこの値段ってぼったくりだろ。
文庫になったら買う事にして、とりあえず図書館で・・・としたけれど、文庫でもいらない。
これだったら「ごはん日記」に含めてくれた方が有難かったのに。
*花よりも・・・4巻まで読んだけど書いてなかった・・・。
てぶくろのくだりが好き。
ほんと、「話せば分かる」世界、というか、「分かり合えない相手はいない」世界、というか。
こんなのありえない、というより、こうならいいなぁ、ある程度はこうかなぁ、と希望が湧く感じがよい。
*ボクを包む月の光(4)
あくまでも外伝の域を出ないまま4冊目。
本編よりおまけの「コイツじゃ嫌だ」が好きって一体・・・。
2007'03.06.Tue
■ユートピアズ うめざわしゅん 著
藤子・F・不二雄ファンのサイトで紹介されていたもの。
いわゆるパラレルワールドものの短編マンガ集で、それぞれ独特の決まりがある世界が舞台。例えば、歩く代わりにずっと走り続けなければいけなかったり、人がボケかツッコミどっちかで、必ず相方を探さなければいけなかったり。
・・・平行世界の内容って考えようと思えばいくらでも思いつくからなぁ・・・。
その中でどんなことが起こって、何を人に訴えかけるかについては、弱いような気がした。
---
自分の彼女について、"「セックス」って言って「エッチ」って言わない所が好き"っていうのはすごーく共感した。
やっぱ思う人いるんだ・・・。
あと「チュウ」もイヤだ。
■ミスター・ヴァーティゴ ポール・オースター著
文庫になったので、再読。
空飛ぶ少年物語の後ろに敷いてある、少年の師匠の壮大な片思い話がやっぱりとても好きで、前回と同じ所で泣いた。
師匠がどこでしくじったかのポイントについては、女の視点から見たら「まさしくそれは大失敗だわ」なのだけれども(オースターって分かってるんだ)、逆に言ったらそこを許してあげなくっちゃあ、女の側も幸せを逃すっていうことなんだねん、と思ったり。
■ぬるい眠り 江國香織 著
『きらきらひかる』の10年後を描いた短編が入っている、ということで買ったのだけれど、なんだか気持ちの悪い話ばかりでちっとも共感できず、うんざりした(ノミに噛まれる話が特に最悪)。
昔あんなに好きだったのに、最近の江國香織には馴染めないなぁ・・・と最初思ったのだが、気づくとこの短編集は過去の作品ばかりを集めたもので、「最近の江國香織」ではなく、恐らく私が好きだった頃の江國香織の作品集なのだ。
結局、読む側が変化した、ということなんだろうなぁ・・・。
■蟲師8 漆原友紀
2話目がとても好き。
静けさが増した巻だったと思う。
藤子・F・不二雄ファンのサイトで紹介されていたもの。
いわゆるパラレルワールドものの短編マンガ集で、それぞれ独特の決まりがある世界が舞台。例えば、歩く代わりにずっと走り続けなければいけなかったり、人がボケかツッコミどっちかで、必ず相方を探さなければいけなかったり。
・・・平行世界の内容って考えようと思えばいくらでも思いつくからなぁ・・・。
その中でどんなことが起こって、何を人に訴えかけるかについては、弱いような気がした。
---
自分の彼女について、"「セックス」って言って「エッチ」って言わない所が好き"っていうのはすごーく共感した。
やっぱ思う人いるんだ・・・。
あと「チュウ」もイヤだ。
■ミスター・ヴァーティゴ ポール・オースター著
文庫になったので、再読。
空飛ぶ少年物語の後ろに敷いてある、少年の師匠の壮大な片思い話がやっぱりとても好きで、前回と同じ所で泣いた。
師匠がどこでしくじったかのポイントについては、女の視点から見たら「まさしくそれは大失敗だわ」なのだけれども(オースターって分かってるんだ)、逆に言ったらそこを許してあげなくっちゃあ、女の側も幸せを逃すっていうことなんだねん、と思ったり。
■ぬるい眠り 江國香織 著
『きらきらひかる』の10年後を描いた短編が入っている、ということで買ったのだけれど、なんだか気持ちの悪い話ばかりでちっとも共感できず、うんざりした(ノミに噛まれる話が特に最悪)。
昔あんなに好きだったのに、最近の江國香織には馴染めないなぁ・・・と最初思ったのだが、気づくとこの短編集は過去の作品ばかりを集めたもので、「最近の江國香織」ではなく、恐らく私が好きだった頃の江國香織の作品集なのだ。
結局、読む側が変化した、ということなんだろうなぁ・・・。
■蟲師8 漆原友紀
2話目がとても好き。
静けさが増した巻だったと思う。
ブログ内検索
カテゴリー
最新記事
プロフィール
HN:
sha
性別:
非公開
アクセス解析