2008'11.11.Tue
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70年代のフランスが舞台。
両親が突然活動家になってしまい、とまどう少女の物語。
弁護士と編集者の両親を持ち、お金持ちのお嬢さんとして楽しく暮らしていたのに、急におなじみのお手伝いさん(反共産主義)がクビになり、狭い家に引っ越し、家には髭をたくわえた共産主義の活動家がたむろし、宗教の授業に出る事を禁止される。
「こんなのイヤ!!!」
いっつも不機嫌そうで意志的な顔をした主人公が、必死で状況を理解しようとフル回転して頑張る姿が、フランス人だなぁ・・・。
親が主張してるからって、おいそれとそれに染まらない。
あくまで、自分の目で見て、自分の頭で考えて、受け入れられる所、納得いかない所をつきつめる。
親は親で、今までの自分の人生における後悔とか、負い目とかを抱えながら、必死で軌道修正をしている真っ最中。誰だって、考え方は、移り変わったり深まったりを繰り返していく。一生そうして生きて行くものだけど、この映画の御両親は、そのやり方が真摯だ。子供に「ミッキーマウスはファシスト」と言い放って、後で撤回したりしている姿がほほえましい。
フランコ政権、ウーマン・リブ、チリの政治、カトリック・・・・それぞれについて、ちゃんとした知識はないんだけれど、子供も大人も、それぞれ迷って迷って考えて少しずつ育っていく姿が、とても美しい映画だった。
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2008'09.30.Tue
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ギンレイで観た。
この映画から教えられることは、「テンパッた女はブス」だということだ。
かなり美人のヒロインですらブサイクになるんだから、いわんや一般人をや。
『プラダを着た悪魔』のスタッフが女性達に贈る第二弾!みたいな触れ込みだったっけ。
(脚本家は同じだが監督は違う。字幕はプラダが松浦美奈でこっちは戸田奈津子)
あちらはワーキングウーマン・・・というより男女の別なく職場事情に苦労しながら働く会社員が、共感できて、最後スッキリするけれど、こっちは完全に女性向。
その分、間口は狭い。
「ガマンをしすぎると、溜まったモヤモヤを凄い嫌な形で出してしまうことになるよ」とか
「とりあえず手近にいるよさげな人を好きになっておいて、勝手に自分で盛り上がっても、いざ付き合ってみたら、ただのひとりよがりな恋だったと分かるものだよ」とか
結構「自分の幸せのために踏み出す勇気のない女性」に対して言っていることが辛らつだったりして。
スカっとはしないけど、まあ色々考えさせられる映画ではありました。
2008'09.23.Tue
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日本映画専門チャンネルからの録画で観た。最後の5分位切れててショック・・・。
蒼井優がちょろっと出たらしいのに!
柳楽くんがああいうことになった後なので、余計に切ない。
器用なタイプの役者さんではなく、使われ方で活きるタイプなので、行き詰まった時に自力で脱出するのが難しいのかも知れないなぁ。
そんなことはさておき、福生が舞台の少年の初恋モノ。
山田詠美が原作。
主人公の祖母で、自分の事を「グラン・マ」と呼ばせ、若い恋人を手放さない、バー経営のイカレババアが夏木マリで、彼女の怪演が目立ち過ぎて、そこだけ異世界だった。
70を過ぎてもコイゴコロを忘れず、若い者の恋愛を見守り、はげまし、時には辛辣に批評する・・・ってこれは山田詠美の分身なんだろうなぁ。
山田詠美の作品は、昔よく読んでいたけれども、だんだん小説もエッセイも説教臭くなってきて、それがうっとおしくて読まなくなっていた。
映画でまで原作者の説教臭が鼻につくとは相当だ。
映画としてもちょっと長過ぎた。
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・・・とか書いてるうちに、段ボール到着。
いよいよ引っ越し準備、肉体労働業篇に移る。
以前、友達が「お知らせをmixi日記とかで書いて、それでみんなに伝わった、と思う感じはなんだかおかしい」というようなことを言っていて、そうかも!、と感じ入ったので、今回の引っ越しは遊びに来そうな友達には先に、直接言ったり、個別にメールを送ったりした。
2008'09.15.Mon
さらにフランス映画の秘宝は掘り起こされる。
データ、あらすじは公式サイトより。
最後の休暇 1947年/95分/35mm/白黒/監督:ロジェ・レーナルト
Les dernières vacances
高校生のジャックは、南仏にある売却が決まった先祖代々の領地で、親族揃っての最後の休暇を過ごすことになる。彼は、いとこのジュリエットとともに売却を阻止しようとする一方で、彼女にひかれていく。思春期の少年が一夏に経験した出来事がみずみずしく描かれる。ヌーヴェル・ヴァーグの精神的な父と見なされるレーナルトの長編デビュー作。
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光に満ちた美しい作品。観てよかった・・・。
「最後の」は、一族が休暇のたびに集っていた田舎の古いお屋敷(日本で言う所の"本家"ですね)が、その休暇を最後に売られるという意味でもあり、いとこ達の中でも年長の主人公の、少年時代の終わりも意味しているはず。
親戚一同が集まって、思い出話をしたり、ダンスをしたり、子供たちがいたずらの限りを尽くしたり、大人も子供も喧嘩したり、親戚間の様々な思惑が潜んでいたり・・・。
昔はウチも結構そんな感じでした。
祖父の死により色々争い毎が起きて、親戚同士、すっかり疎遠になってしまったけどね。
なので、なんだか他人事でない感じがして、余計に胸の痛む作品だった。
奔放な都会のおばさまが粋だったわぁ。ああいう風になれたらよかったのになー。
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曳き船 1941年/81分/35mm/白黒/監督:ジャン・グレミヨン
Remorques
曳き船サイクロン号の船員たちは、仲間の結婚を祝っていた。その会場に、船が遭難しているという連絡が入るやいなや、船員たちは救助に向かう。妻がいるにもかかわらず船長のアンドレは、救助に成功した遭難船の船長の妻カトリーヌにひかれていく。若かりし頃のジャン・ギャバンとミシェル・モルガンというスターの共演が見物のリリシズムに満ちたドラマ。
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これもジャン・ギャバン目当て。
同じく彼目当ての上品な老婦人が多い客席は、御本尊が登場するとどよめく。
帰りは、「マストロヤンニも素敵だけど、ジャン・ギャバンもいいわよね〜」なんていううきうきとした会話が。
ほほう、そういう存在でしたか・・・!
メロドラマだけれども、海の男達は個性豊かだし、遭難船の救助シーンは迫力があって、メロメロばかりでない所がよかった。
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あと1本観て終了です。
データ、あらすじは公式サイトより。
最後の休暇 1947年/95分/35mm/白黒/監督:ロジェ・レーナルト
Les dernières vacances
高校生のジャックは、南仏にある売却が決まった先祖代々の領地で、親族揃っての最後の休暇を過ごすことになる。彼は、いとこのジュリエットとともに売却を阻止しようとする一方で、彼女にひかれていく。思春期の少年が一夏に経験した出来事がみずみずしく描かれる。ヌーヴェル・ヴァーグの精神的な父と見なされるレーナルトの長編デビュー作。
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光に満ちた美しい作品。観てよかった・・・。
「最後の」は、一族が休暇のたびに集っていた田舎の古いお屋敷(日本で言う所の"本家"ですね)が、その休暇を最後に売られるという意味でもあり、いとこ達の中でも年長の主人公の、少年時代の終わりも意味しているはず。
親戚一同が集まって、思い出話をしたり、ダンスをしたり、子供たちがいたずらの限りを尽くしたり、大人も子供も喧嘩したり、親戚間の様々な思惑が潜んでいたり・・・。
昔はウチも結構そんな感じでした。
祖父の死により色々争い毎が起きて、親戚同士、すっかり疎遠になってしまったけどね。
なので、なんだか他人事でない感じがして、余計に胸の痛む作品だった。
奔放な都会のおばさまが粋だったわぁ。ああいう風になれたらよかったのになー。
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曳き船 1941年/81分/35mm/白黒/監督:ジャン・グレミヨン
Remorques
曳き船サイクロン号の船員たちは、仲間の結婚を祝っていた。その会場に、船が遭難しているという連絡が入るやいなや、船員たちは救助に向かう。妻がいるにもかかわらず船長のアンドレは、救助に成功した遭難船の船長の妻カトリーヌにひかれていく。若かりし頃のジャン・ギャバンとミシェル・モルガンというスターの共演が見物のリリシズムに満ちたドラマ。
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これもジャン・ギャバン目当て。
同じく彼目当ての上品な老婦人が多い客席は、御本尊が登場するとどよめく。
帰りは、「マストロヤンニも素敵だけど、ジャン・ギャバンもいいわよね〜」なんていううきうきとした会話が。
ほほう、そういう存在でしたか・・・!
メロドラマだけれども、海の男達は個性豊かだし、遭難船の救助シーンは迫力があって、メロメロばかりでない所がよかった。
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あと1本観て終了です。
2008'09.07.Sun
引き続き「フランス映画の秘宝」より。
解説はリンク先から引用。
三重スパイ/2003年/115分/35mm/カラー/監督:エリック・ロメール
Triple agent
スペイン内戦が起こった1936年、ロシア帝政軍の将校が、ギリシャ人の妻と共にパリに亡命する。妻が隣人の共産党員と親交を深めている間、内密の任務を帯びた夫は頻繁に家を留守にする。夫はスパイであることは明かすが、誰のために働いているかは教えない。実話から創意を得たロメールのスパイ、裏切り、騙し、隠蔽に満ちあふれた痛快サスペンス劇。
-----
「痛快」ではなかったような・・・。
はっきりしたことは分からず、妻が抱える「夫の正体が分からない」「本当は何か恐ろしいことをたくらんでいるのでは?」というひたひたした不安だけがたちこめているような作品。
・・・というのも、私が当時の政治的な構造を理解していないから、妻と同じ「わけわかんないよッ!」というレベルでしか状況が把握できなかったせいでもありますが。
そして酷い男だよこの旦那!!!(感情的)
出てくる女優さんが同じタイプばかりで、「こういう痩せぎすが監督の好みなんだろうなぁ」と思う。
ある意味はっきりしていていいなあ。
私だったら、好みはあっても観客にバレないように、色んなタイプの女優さんを使うと思うもの。
解説はリンク先から引用。
三重スパイ/2003年/115分/35mm/カラー/監督:エリック・ロメール
Triple agent
スペイン内戦が起こった1936年、ロシア帝政軍の将校が、ギリシャ人の妻と共にパリに亡命する。妻が隣人の共産党員と親交を深めている間、内密の任務を帯びた夫は頻繁に家を留守にする。夫はスパイであることは明かすが、誰のために働いているかは教えない。実話から創意を得たロメールのスパイ、裏切り、騙し、隠蔽に満ちあふれた痛快サスペンス劇。
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「痛快」ではなかったような・・・。
はっきりしたことは分からず、妻が抱える「夫の正体が分からない」「本当は何か恐ろしいことをたくらんでいるのでは?」というひたひたした不安だけがたちこめているような作品。
・・・というのも、私が当時の政治的な構造を理解していないから、妻と同じ「わけわかんないよッ!」というレベルでしか状況が把握できなかったせいでもありますが。
そして酷い男だよこの旦那!!!(感情的)
出てくる女優さんが同じタイプばかりで、「こういう痩せぎすが監督の好みなんだろうなぁ」と思う。
ある意味はっきりしていていいなあ。
私だったら、好みはあっても観客にバレないように、色んなタイプの女優さんを使うと思うもの。
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