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猫の魚辞退

タイトルは長続きしないものの例え。映画・読んだ本の感想メモ。追記したり書き直したりも多いからあんまあてにならない。 日付は観た日付とは限らない。

2025'05.06.Tue
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2010'02.03.Wed
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出演: 森山未來, 田辺誠一 監督: 守屋健太郎

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森山未來マラソンも後半戦へ。

元天才子役、現いじめられっこの普通の高校生が、再起をかけて学園ドラマのオーディションを受け、いじめられっこ役を獲得する。
現実世界でも、ドラマの世界でも、執拗に続くいじめ。
でも現実世界では、担任はいじめを見て見ぬふりをするダメ教師(松尾スズキがめっさいい)で、全く助けてはくれないのに対し、ドラマの世界では、熱血先生(田辺誠一)が熱い言葉を語って助けてくれて、いじめられっこの人生は、徐々に前を向き出す。
つらい日々の中、主人公の気持ちはドラマの世界に傾き出し、現実世界にいる間も、熱血先生のまぼろしが見え、熱いご宣託が聞こえ出すようになり、徐々に狂気の世界へと・・・。

それなりにブラックで面白かったのです。大人のキャストがみんなよかった。
田辺誠一が、今までに存在したあらゆる熱血教師ドラマのパロディを本当に空々しく演じていて、この人実は凄いのか天然なのかどっちだろうと思ったり。
ステージママ燃えつき症候群のようにおかしくなって、豆腐ばっかり食べている母親役のいとうまい子は空恐ろしかったし。
いつも「逆にね」ばかり言う(人って実際にいるけれど、ホントに何がどう逆なのか全く意味通じないんだよね!)テレビドラマ監督のトモロヲもおかしかったし。

とはいえ、いじめ部分が陰惨で、ブラックさを楽しむゆとりが与えられず、観ていてくたびれたよ。もうちょっとコミカルなものに限定してくれてたら、楽しめたんだけど。
学校っていう密室で、執拗に頭のおかしい奴にいたぶられつづけて、善良な少年が狂っていく話なんて、もちろんそれが世界の常なのかも知れませんが、やりきれない・・・。
ほんと、いじめっこって連日よくあんなことができるね。頭おかしいってば絶対。


その他見所:
森山未來のダンスシーン(一瞬)
鈴木清順のインタービューシーン(一瞬)
「過去に放送したドラマの1シーン」で、塚本高史が出演(一瞬)

しかし青春ドラマで、いじめられっ子が熱血先生によって自殺を止められ、徐々にクラスに馴染んで・・・って展開から、その後、レイプ騒ぎだの刃物騒ぎだのに行くのは、ちょっと無理があるよなぁ。結局、「嘘くさい青春ドラマをチャカそう」っていう意図だけで十分だったのに、「ドラマと現実がシンクロ」ってネタの方に振り回された感は否めないように思う。
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強欲な石油王が主役の大河ドラマ。
この年の賞レースでは、確かこの作品と『ノーカントリー』が軒並みノミネートされていて、自分は『ノーカントリー』は劇場で観ていたけれど、こちらは未見のままだった。
しかし、「お前のミルクシェイクを飲み干してやるー!」のセリフが有名ということは知っていたよ。ようやく「これかぁ!」と確認できて満足。

ゲイ映画かと思う位(実際そういう解釈をしてる人もいる)女っ気が全く無い。淡々と石油王が石油を掘って大金持ちになり、ますます孤独になってゆくだけの話。でも不思議と飽きる事なく、面白く観られた。

それにしてもこの監督の描く孤独って、饒舌というか往生際が悪いというか、基本的に、構ってちゃんな孤独だなぁ。
カルト宗教家との対立とか、息子との対立とか、そこから何かテーマが見えてくる訳でもなくて(解釈しようとすればどうでもやりようはあるのだけど・・・色濃い感じではなく)、もうただただ、自分の意に反するものを切り捨て切り捨て、「お前が悪いんだもんね」と騒ぐ主人公ばかりが印象に残ってしまったよ。
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地表のほとんどが水で、雨だってじゃんじゃん降るような惑星に来た時点で、宇宙人の負けなんだよ。」
・・・とデートで「サイン」を観た後に文句を言って「そんなこと言ってたら映画なんて楽しめないでしょ」と、当時のカレにたしなめられた記憶がありますが。

でも言うんだ。

そもそもさあ、連続レイプ事件の被害に遭った妻と、それによって生まれてくることになった子供をしっかり守りたいなら、公務員の仕事放り出してでも、噂好きの地方都市なんか捨てて、遠くの都会にでも引っ越すべきでしょう?
もうね、奥さんと次男が、どんなに嫌な噂や中傷や好奇の目に晒される十何年かを送ったかと、想像するだけで眩暈がしましたよ。

逃げても逃げても、事実や傷からは逃げられないわけで、逃げる手を尽くした上での次の事件だったら、納得がいくのだが、なんかね。

・・・というのは、映画でなくて原作の問題なのだけど。
そもそもが気になって気になって、なんか「感動の家族物!」とは思えなかったりした。
・・・けれども、退屈せずに観られたし、役者さんそれぞれがそれぞれの存在感を出していたし、いい映画化だったのではとは思った。

うーんうーん。

・・・まあつまり、気持ちの上で納得いかないことが多いんだ、この原作者。
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ギンレイホールにて。
シドニー・ルメットだし、フィリップ・シーモア・ホフマンだし、ちょっと観たいけれど、予告編を観ただけで絶対に後味が悪い!と思われた。
ここの映画館では二本立てを別々の日に観ることが多いけれど、今回は二本続けて観て口直しを図る。もちろん、こっちが先。

予告編で予想されたストーリーは、
お金に困った兄弟が、実家の宝石店の強盗を計画する。
どうせ実家は保険に入っているから、被害は保険金でカバーできるし、自分たちは盗品をさばけばお金が入るし、誰も損する人はいないじゃーん!
・・・と安易に考えていたのだが、いざ実行してみたら、何らかのアクシデントがあって母親を死に至らしめてしまう。
にーちゃんがやろうって言ったんじゃんウォー!
お前がミスったんだろウォー!
・・・というもの。どう考えても嫌な話でしょう。

まあ、実際そういう話だった。
細かい「何故ミスるに至ったか」や登場人物のキャラが補足されたのと、これに「妻を殺された夫の執念」や「俺より弟のほうがみんなかわいいんだろコンプレックス」が加わる感じ。

117分にかちっとまとめられていて、それぞれのキャラクターや状況の説明が無駄なく美しかったのと、役者それぞれの演技が素晴らしかったのとで、「映画作品」としては色々と楽しめる部分は多かった。
でも「物語」としてはやっぱりどうしようもなくやり切れなさが残ったので、二度とは観たくない。

それは置いておいて、原題Before the Devil Knows You're Deadから思い切って変えた邦題だけれど、これはなかなかかっこよかったと思います。
2009'05.19.Tue
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アカデミー各賞総ナメ作品。
(監督のダニー・ボイルがオスカー受け取る時に跳んでたティガージャンプかわいかった)
上手でセンスのいいスピーディな編集でだーっと見せられて、「わー面白かった!」と思ったのだけど、あまり尾を引かないというか、残らないものだなぁ・・・と、ちょっと時間を置いた今、思う。
過酷なスラム街を描いているとはいえ、あくまでもインドを舞台にした娯楽作。
でもそれもまたよし。楽しめましたもの。

「スラム育ちの少年がなぜミリオネアの難問題に答えることができたのか」
で、イメージとして、過酷で目まぐるしいスラム生活の中、全てのものを見て、頭に焼き付ければ、世界中の難問が解けるくらいの知識が身に付くものですよ!
・・・という話かしら?と思っていたのだけれど、偶然その設問は知ってたんですよ!何故なら・・・ と、1問ごとに少年の今までの人生が回想される仕組みで、え!出題運がよかったってこと?とちょっと納得がいかなかったり。
その辺のもやもやは原作を読めば解消されるのかも知れない。

日本では若者のテレビ離れが深刻、なんて言っているけれど、やっぱりテレビの一斉同報力って凄いんだよなぁ、と、クイズ番組が盛り上がるにつれてテレビに群がる人が増えていく光景を見て思った。
(あんな風にみんなで盛り上がれるひとつの番組、がないのがいけないのかしら?)
最近一部視聴者に限るとはいえ、ネットで実況しながらテレビ視聴っていう習慣もできつつあるから、テレビの観られ方は変化した形で盛り上がっていくのかも知れないけれど。
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