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猫の魚辞退

タイトルは長続きしないものの例え。映画・読んだ本の感想メモ。追記したり書き直したりも多いからあんまあてにならない。 日付は観た日付とは限らない。

2025'05.07.Wed
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2009'01.14.Wed
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ハビエル・バルデム

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ギンレイで下のエントリの作品と続けて観た。
2時間以上あるし、ハビエル・バルデムの51年9カ月と4日におよぶ片思いなんてうっとおしそうなので、別の日に観ようと思っていたのだが、あまりにもつまらなかった映画の口直しに。

たぶん、原作の方が間違いなくずっと面白いのだろうけれども、マルケス独特の、荒唐無稽なエピソードがうねうねと連鎖していく感じは、映画でもよく出ていたように思う。
ああ、南米の、こういう植物や、風景や、音の上に、マルケスの物語はあったのだなぁ・・・と、本だけでは想像が及ばない部分を目や耳で楽しめたし、かなり満足。

それにしてもハビエル・バルデム。

美少女に一目惚れした主人公は素敵な恋文を書き、そこから彼女と文通が始まるわけですよ。途中、二人の仲を反対する彼女の父親に、彼女が遠くの土地に遣られてしまったりするのだけど、それでも手紙や電報を利用して愛の言葉を交わし合い、何年も過ごして、ようやく再会する。
ところが彼の姿を観た瞬間、彼女が手のひらを返す。
「あなたの姿を見た瞬間に分かりました。この愛は幻想だったと。」

しかしそれからも彼は彼女を愛し続ける。
反面、600人以上の女性と肉体関係を持つ。

顔を見た瞬間に愛する女性から手のひらを返される。
しかし3桁の素人女性と肉体関係が持てる。

このどちらの現象にもそれなりの説得力を持たせられる男性像、というのはなかなかいないでしょう。
ハビエル・バルデムっていうキャスティングは凄かった。
後ろから声をかけられて振り向くと、そこに立っているのが、「ひたむきな眼差しで微笑みを浮かべるハビエル・バルデム」であったなら、そりゃあ彼女の気持ちも分からないではない。
かつ、ハビエル・バルデムは気の毒で滑稽でかわいらしく、ちょっとセクシーにも見えるから、そういう人はモテてもおかしくない。

まかり間違ったら、気味の悪いストーカーものにしか見えなくなってしまう微妙な物語が、映画として説得力を持てたのは、ハビエル・バルデムの存在感に拠る所が大きいと思う。
おかげさまで、いい口直しができた。
原作も読んでみなくっちゃ。
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