2009'01.07.Wed
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子供のころにチェコの学校で習った舞踏教師オリガ・モリソヴナの人生を、大人になってから追う話。
・・・『嘘つきアーニャの真っ赤な真実』の教師版といえるか。
あちらはノンフィクション、こちらは実在の人物をモデルにしたフィクションという違いはあるけれど。
歴史小説としても、謎解きものとしても、壮大で本当に面白かった。
本当は人を探す過程で、調査や手続きの間には、長い待ち時間や無駄骨がたくさんあるのだろうけれど、物語の中で、極力それは省いてあって、だから推理小説の謎解き編部分だけを凝縮して読んでいる感じ。するすると情報がつながり、人がつながり、どうなる?どうなる?と一気に読んでしまった。
プラハに住んで、日本に戻ってきて、国の体制や文化のいい部分、悪い部分を体感している著者のおかげで、歴史に振り回された人の悲劇を描いても、共産主義こえー!旧ソ連こえー!という単純な図式にならない所もよかった。
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