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猫の魚辞退

タイトルは長続きしないものの例え。映画・読んだ本の感想メモ。追記したり書き直したりも多いからあんまあてにならない。 日付は観た日付とは限らない。

2025'05.06.Tue
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2007'05.14.Mon
躁鬱病に苦しみながら、作品を作り続けるアーティストと、彼を支える周囲の人間の姿を描くドキュメンタリー。

どんなに苦しくてもね、作品を生み出せる才能を持って生まれてきたのは、やっぱり凄い幸運だと思う。そして、それをちゃんと世に出そうとしてくれる周りの人間がいて、彼等に支えてもらえるのも、凄い幸運なことだと思う(もちろん人にそうさせるだけの力が作品にある、ということでもある)。

かなりヘヴィな内容ではあるのだけれども、根底に何か祝福されたものが存在するので、底光りがするような不思議な明るさがあって、ユーモア感覚もあって、実によい作品だった。
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2007'05.09.Wed
<映画>
赤い殺意 (今村昌平)@フィルムセンター
*仙台が舞台でびっくり。
*「赤い殺意」がいつ出るか出るかまだかと待っていたんだけど、面白くなくて、こっちが殺意。
*古い家制度の話が個人的にダメだとか、のらりくらりと思い切る事が一切できない女の人が生理的にダメだとか、そういう好みの問題なのかも知れない。
*この監督さんの笑いのセンスが全く分からなくて、「笑う所」を入れるタイミングをどうしてそこにしたのか、理解に苦しんだ箇所も多かった。
*それにしてもあの交通事故場面だけは凄かった。

<本>
にんげん蚤の市
にんげんのおへそ
*どっちも高峰秀子

子供の頃に読んだ「夫が海外滞在中に虫歯になっててんやわんや」のエピソードが読みたかったのだけれど、この本じゃなかったみたい。

子供の頃に、母親の持ってたこの人のエッセイをよく読んでいた。
文章自体が小気味よくて面白いので、子供でも十分楽しめたのだが、大人になってから読み返すと、これがもうさらに面白い上に、文章の構成が実に実に上手くてぞくぞくする。
そして、妙に自分好みのものばかり出てくるのね。
初めて読んだ頃には知らなかった梅原龍三郎、成瀬巳喜男、骨董店からくさ店主の若かりし頃(笑)、乙羽信子、幸田文、杉村春子・・・。
・・・ばらばらに覚えたはずの色んな名前が集結している不思議。
結局、自分の好みって、ある一定の基準の箱の中に限られていて、その中のものをいっこいっこ発見していってるだけなのかなぁ。頑張って箱を広げようとか、箱の外から出ようとか、してみても、なかなかそうはいかないのかも知れない。
で、その箱って、一体いつの段階で決定づけられたものなのでしょう・・・?

<DVD>
非常線の女(小津安二郎、1933年)
何故か何度観ても途中で寝てしまって、ようよう観終えた時は異様な達成感が・・・。
アメリカのギャング映画みたいなのを作りたかったっぽい。
が、田中絹代がヤクザの情婦というのはムリと思った。
2007'04.05.Thu
ちょっと前に観たのに書くのを忘れていた。
ポレポレにて、たぶんジムの後にレイトショーで。

歩行不能に陥った舞踏家が、95歳の誕生日公演に挑む姿を追ったドキュメンタリー。

大野一雄の姿とともに、彼の息子が行う舞踏のワークショップの様子も盛り込まれてる。それが、まず言葉から入る舞踏なのね(たぶんそうでない種類の舞踏、というのもあるのだろうけれども)。イメージを先に豊かな語彙の言葉で詰めて詰めて、それを舞踏に変換して、身体で表現する。
ああ、大野一雄自身の舞踏もそういう種類のものなんだろうな、ということが分る。

大野一雄は言葉にもやや障害が出ているのだけれども、その分、舞踏で全部語る。
座ったまま、もしくは息子に腰を支えられて、使える筋肉全部使って。
乗るともう止まらないし誰も止めようがない。その様子があまりにも神々しくて、うわあ、これは全部、豊かな言葉の現れなんだ・・・!と、息を詰めて見つめてしまった。

とある種類の舞踏って、ほんとうに祈りに近いんだなぁ・・・と実感。
生で観たらもっとほんとに来るものがあるんでしょうね。

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監督・撮影:大津幸四郎
出演:大野一雄、大野慶
2007'03.03.Sat
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監督: 吉村公三郎

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何度か録画し損ねて、このキャストだったら絶対観たいー!と、最後の放映に備えて自分にメールしたり張り紙したりして、頑張って録ったもの。
がーん。
かなり後味が悪かった(最後まで一気に見せる面白さだったけど)。

京マチ子演じるお嬢さん育ちのデザイナーが弟子3人と洋裁学校をオープン。経営に関わる謎の男(田宮二郎)が、女たちとお金をがんがん喰おうとし、それを利用する女、溺れる女、潰される女、それぞれの生き様を描くお話。
一番したたかなのが中村玉緒っていうキャスティングは上手いと思った。

それにしても「自分とは生きてる世界が違う」って京マチ子を振った清貧フランス語教授(森雅之 )は酷い。
働いてる女36歳だったら、いくらお嬢さん育ちでもお金や名声に疎くっちゃ生きていけませんよ。相当頑張った上でのことですよ。ちょっと分かってやって下さいよって思ってしゅん・・としました。
・・・個人的に、といえるかな。

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監督: 吉村公三郎
脚本:新藤兼人
出演:京マチ子、田宮二郎、若尾文子、中村玉緒
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順番的にはこっちの方を『吸血蛾』より先に観た。

日本家屋の、物陰の黒々とした闇が効いてるなぁ、とか、障子って撮り方によったら実に粋なんだなあ、とか、映像美も楽しみつつ、映画としても(昔観ている筈なのに、全然覚えてなくって素で)楽しめた。

これだけ大勢出てくる役者さんのキャラクターがめいめい生き生きしてる作品って、昨今なかなかないなぁ。
個人的にはすぐに「わかった!」って言う警察の人がスキ。

それにしてもやっぱ遺産相続系の話はきついなぁ。
ホントに人間、ひとが変わりますもんね。何故なんだか。
そりゃあ桁が違えば人も死ぬんだろうな、と思います。

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監督:市川崑
出演:石坂浩二,高峰三枝子,三条美紀,草笛光子,市川崑,横溝正史,島田楊子,三国連太郎,あおい輝彦,坂口良子,岸田今日子,小沢栄太郎,加藤武,三木のり平
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