2007'11.05.Mon
■残虐記 桐野夏生
新潟少女監禁事件がモチーフ、とのこと。
この本を手に取る際に、下世話な興味みたいなのがなかったといったら嘘になるのだけれど、それを打ち砕いてくれるだけの力を持つ、人間の想像や妄想の力の底知れなさを描いた「小説」だった。
・・・とはいえ、不愉快な作品であるのは事実だし、明確な小説上の真実も示されないので、あまり人には勧められないけれど・・・。
この作者の作品は初めて読んだけれど、他のにも手を出してみようと思った。
不愉快だけど文章に引っ張られるし、その不愉快さも 笙野頼子みたいに受け付けないものじゃない。
人の記憶や嘘の仕組みにすごく興味があった時期があって、あれこれ本を読み漁っていた時分を思い出した。
人の思い込みや願望や妄想が、記憶を捏造してしまう話とか(例えばアメリカで、カウンセラーが患者に対し「抱えている問題の原因は、幼児期に親から性的虐待を受けたせい」と決めつけ、患者が「本当はそういう体験があったのに今まで忘れていた」と思い込まされる・・・という問題が多発している話とか)。
ある出来事に対して、あるのはそれぞれの主観でしかなく、「たったひとつの真実」なんてものは存在し得ないように思う。
あった方が楽なのは確かだけど。
新潟少女監禁事件がモチーフ、とのこと。
この本を手に取る際に、下世話な興味みたいなのがなかったといったら嘘になるのだけれど、それを打ち砕いてくれるだけの力を持つ、人間の想像や妄想の力の底知れなさを描いた「小説」だった。
・・・とはいえ、不愉快な作品であるのは事実だし、明確な小説上の真実も示されないので、あまり人には勧められないけれど・・・。
この作者の作品は初めて読んだけれど、他のにも手を出してみようと思った。
不愉快だけど文章に引っ張られるし、その不愉快さも 笙野頼子みたいに受け付けないものじゃない。
人の記憶や嘘の仕組みにすごく興味があった時期があって、あれこれ本を読み漁っていた時分を思い出した。
人の思い込みや願望や妄想が、記憶を捏造してしまう話とか(例えばアメリカで、カウンセラーが患者に対し「抱えている問題の原因は、幼児期に親から性的虐待を受けたせい」と決めつけ、患者が「本当はそういう体験があったのに今まで忘れていた」と思い込まされる・・・という問題が多発している話とか)。
ある出来事に対して、あるのはそれぞれの主観でしかなく、「たったひとつの真実」なんてものは存在し得ないように思う。
あった方が楽なのは確かだけど。
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