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猫の魚辞退

タイトルは長続きしないものの例え。映画・読んだ本の感想メモ。追記したり書き直したりも多いからあんまあてにならない。 日付は観た日付とは限らない。

2025'05.23.Fri
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2010'02.04.Thu
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出演: 森山未來, 上野樹里

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引き続き森山未來祭り。
これはTBSのスペシャルドラマの完全版のようです。脇役は玉山鉄二、古田新太、麻生祐未、樹木希林・・・と超豪華。タマテツ出演は知らなかったので、途中でわー!出てたんだー!と、御褒美気分でした。

原作も読んだ事があるはずだけど、戦時中の特攻隊員の若者と、現代のニートなちゃらちゃらした若者が、事故をきっかけに入れ替わってしまう・・・という設定しか覚えていなかった。
森山未来は特攻隊員とニートの2役。しっかり演じ分けていて、身体の動きからして違いを出していてさすが(軍人ながらのぴしっとした動きとか、上手い)。

軍人くんが、渋谷のごみごみした街や不親切な人々を目の当たりにして、「こんな日本にするために、自分たちは戦ってたのか!」と驚愕するところは、もう現代人全員平謝りだね・・・。
とはいえ、「国のため」は、ホントに大真面目にそうだったのかしら?幼い頃からそういう常識の中で育ったら、もうそういう価値観になるのかしら?命は国に捧げていたのかしら?それとも、表向きはそう言いながら、心の底ではほんとは、身近な誰かを守るために、自分がやらないと!というのを心の支えにしてたのかしら?

全然価値観の違う世界に放り込まれて、「え?自分は死にたくないんだけど!」と右往左往するニート君に共感しながら、色々想像。結局彼も、究極的に守らなければいけない存在を見出して、頑張ることになるし、それにはもちろん共感できるんだけど、でもどうだったのかなあ。「国」って当時は感覚的に、自分の中でどういう位置を占めていたのかなぁ。想像するしかないですけどね。

矛盾点や安っぽい所も多々あれど、結構色んな事を考えられるいいドラマでした。
上野樹里もかわいかったしな。


・・・なーんていう頭の中になっていたタイミングで、今日は能の『朝長』を観て。
16才で自害した源朝長の物語。前半は自害の場となった宿の女長者が最期の様子を語り、後半は朝長の亡霊が語る・・・という内容。
今まで能は、ストーリーよりも言葉や音の調子が何だか心地よい・・・というレベルで、トランスを聞くようなノリで楽しんでいたのだけれど、今日のは何だか語られる内容の細かい所に色々と妄想が働いて、初めてストーリーに浸かって楽しめた。

朝長は、怪我を負い、このままでは雑兵に殺されてしまう、それよりは・・・と自害を選ぶのです。
ああ、そういう場合は自害の方がマシ、雑兵に殺されるのなんて恥、という価値観なんだよなぁ・・・若くしてさぁ・・・と、また時代による死に対する感覚の違いに打たれたのでした。戦って死のう、でもなく、それなりの人に殺されるんじゃないなら、自分から死ぬのか。
(・・・ってことは、雑魚に斬らせるのって物凄い辱めになるんだろうな・・・)

自害に気付いた時にはもう衣に血が染み渡ってて・・・とか、膝を射ぬかれて、矢が馬の脇腹まで突き通されて、取ろうとしても馬が暴れて・・・とか、痛々しい描写が生々しくて、ああ、こういうのを聞いて昔の人は「くぅーッ」と涙したのかなぁ、とか想像してみたり。
観世元雅の作品の可能性が高い、とのこと。室町時代ですね・・・。
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