2007'06.21.Thu
■一億百万光年先に住むウサギ 那須田 淳
知らない作家さんだと思っていたけれども、プロフィールを見たらゾーヴァ×ハッケの本の翻訳をした人だった。わー!
表紙の絵にゾーヴァが使われていたのもそういうつながりなのね。
(あてずっぽうに使われるのは嫌だけど、そういうことならなんか嬉しい)
ウサギファンタジーかなぁと思ったらそうではなくて、少年の成長モノ。
頭がよくて、口が達者で皮肉屋で、ものの見方が冷めていて、大人のことも割りと冷静に観察しているけれど、子供としてなす術がないことに対する諦観もあって・・・という、ちょっとカニグズバーグ作品に出てきそうな主人公の人物像がまず気に入る。
人生の状況に応じて変わってしまった親を「こんな人じゃなかったのに」って悲しく見つめている場面では涙が出た。
わー、あるある、こういうこと・・・!
大きな変化に対して無力な存在である子供が、だんだん大人に(つまり世界に影響力を持てる存在に)変わっていく、その過程を描いた物語、と言えるかなぁ。
大人も子供も、不器用ながら相手をなんとか思いやろうとする気持ちに満ちた、いい小説でした。
-----
ああそうか、現実問題ずっと一緒にいるかどうかは別として、間違いなく記憶には残るわけだから、少なくともそういう意味においては「一生のつきあい」になることはもう決まってるんだ。
知らない作家さんだと思っていたけれども、プロフィールを見たらゾーヴァ×ハッケの本の翻訳をした人だった。わー!
表紙の絵にゾーヴァが使われていたのもそういうつながりなのね。
(あてずっぽうに使われるのは嫌だけど、そういうことならなんか嬉しい)
ウサギファンタジーかなぁと思ったらそうではなくて、少年の成長モノ。
頭がよくて、口が達者で皮肉屋で、ものの見方が冷めていて、大人のことも割りと冷静に観察しているけれど、子供としてなす術がないことに対する諦観もあって・・・という、ちょっとカニグズバーグ作品に出てきそうな主人公の人物像がまず気に入る。
人生の状況に応じて変わってしまった親を「こんな人じゃなかったのに」って悲しく見つめている場面では涙が出た。
わー、あるある、こういうこと・・・!
大きな変化に対して無力な存在である子供が、だんだん大人に(つまり世界に影響力を持てる存在に)変わっていく、その過程を描いた物語、と言えるかなぁ。
大人も子供も、不器用ながら相手をなんとか思いやろうとする気持ちに満ちた、いい小説でした。
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ああそうか、現実問題ずっと一緒にいるかどうかは別として、間違いなく記憶には残るわけだから、少なくともそういう意味においては「一生のつきあい」になることはもう決まってるんだ。
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