忍者ブログ

猫の魚辞退

タイトルは長続きしないものの例え。映画・読んだ本の感想メモ。追記したり書き直したりも多いからあんまあてにならない。 日付は観た日付とは限らない。

2025'05.07.Wed
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

2008'06.10.Tue
四月馬鹿四月馬鹿
ヨシップ・ノヴァコヴィッチ 訳:岩本 正恵

白水社 2008-03
売り上げランキング : 224131

Amazonで詳しく見る by G-Tools


クロアチアの小説。
4月1日生まれの主人公の、数奇な人生を描いた物語。
時代設定は、チトー時代と、それ以降あたり。
知らない国の小説なので、本国の人が読んでも「数奇」なのか、本国では普通のことなのか、理解できない所も多かったけれど、しかも主人公が私の嫌いな、自分はひとかどの人物だと信じて疑わないけど社会的には役立たずの、自意識過剰の勝手最低男なのだけど、小説としては不思議なくらい、やたらと面白かった。

内戦っていうのは、なんか政治上の駆け引きやらなにやらよりも、まず、「やらないとやられる」という不安感をそれぞれが持ち過ぎた結果なのかもなぁ・・・などと考えた。

歴史っていうものを、俯瞰して全体的に把握する才能が皆無なので、旧ユーゴの複雑な構造をきちんと理解はできないと諦めてはいるのです。
ただ、仮に自分の国だったとしても、政治家の思惑やら外交策やらは実際あんまり分からずに生きているわけだし、その国の普通の人が普段、どんなことを常識として、どんな空気感の中で生きていたかは、映画やら本やらから得られる感じをちょっとずつ重ねていけば、何かしかは分かるはずで、そういうのを目指そう・・・と思っていたり。

徴兵検査で不合格だと、クロアチア人は悲観して自殺し、セルビア人は歌いながら大喜びで帰るんだとか(いや、逆だったかな)。
狭い範囲の中でも民族性って違うものなのね。
あと、サッカーの才能はあったのに、親がワイロを出せるほど裕福じゃなくて、ベンチにも入れなかった・・・っていう事情なども。
PR
Post your Comment
Name:
Title:
Mail:
URL:
Color:
Comment:
pass: emoji:Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
trackback
この記事のトラックバックURL:
[161] [160] [159] [158] [157] [156] [155] [154] [153] [152] [151
«  BackHOME : Next »
ブログ内検索
プロフィール
HN:
sha
性別:
非公開
アクセス解析
バーコード

猫の魚辞退 wrote all articles.
Powered by Ninja.blog * TemplateDesign by TMP  

忍者ブログ[PR]