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猫の魚辞退

タイトルは長続きしないものの例え。映画・読んだ本の感想メモ。追記したり書き直したりも多いからあんまあてにならない。 日付は観た日付とは限らない。

2025'05.06.Tue
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2009'09.02.Wed
f植物園の巣穴f植物園の巣穴

朝日新聞出版 2009-05-07
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異界を旅する幻想譚として、色んな読み方ができるのでしょうけど、私はこの物語の異界はインナー・スペースとして読みました。

理屈屋で内向的で頑固で意固地ないい年した大人が、自分の中の、つらい思い出も、考えないようにしていたことも、いつの間にか差し替えてしまっていた記憶も、全部全部ひっくり返した上で、「変わる」物語。
頑固な大人が「変わる」ためには、物凄いエネルギーや、恐怖や、つらい痛みが必要で、その象徴が歯医者さんだったのかなと。
いやもうほんっっとに、いくつになっても、歯医者だけは勘弁だものね。
同様にいい年した大人としては、クライマックスに心が震えました。
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2009'09.01.Tue
猫のあしあと猫のあしあと
町田康
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猫が末期がん告知を受けて右往左往していたしゃぎぞうです。

今ここにいるこの猫が、確かに生きてるのに、じき死ぬのも確かっていう事実に打ちのめされたのだが。
考えてみたら生きてるものはみんな、確かに生きてて確かに死ぬわけで。
期限を言われると途端にじたばたするんだよね。
その期限より先に、自分のほうが死ぬかもわからんのに。
・・・などと考えつつも、かなーりじたばたしておりました。いえ、今もじたばたしています。

で、じたばたしつつ、まちぞーの猫エッセイ。猫との生活、そしてつらい闘病。
著者の後悔や悲しみに共感して大泣き。
(あと、突然死した初代猫の死因のヒントもあった)
音楽でも、悲しい時に無理矢理元気な曲を聴くのは間違いだそうで。
その時の気分に沿う調子の曲を聴いて、そこから徐々に上げていくんだそうだよ。

「今の気分」は、(しんどいけど)その時じゃないと感じられないこととか、分からないこともあって。
それはそれで、大事にしないといけないんだろうな。

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もちろん、猫と闘病といっても、引き篭もっていた訳ではなくて。
仕事にもちゃんと行っているし、映画も観に行ってる。
旅行や帰省など、夜空けることはなくなったけど。

観た映画メモ。感想保留。

*風が強く吹いている
*カムイ外伝
*空気人形
*ホノカア・ボーイ
*女の子ものがたり
*ちゃんと伝える
*南極料理人
*色即ぜねれいしょん
*ディア・ドクター
*MW
*二つの世界の間で
*天国の7分間
*エクスプローディング・ガール
*アンヴィル!
*私のなかのあなた
*それでも恋するバルセロナ
*リミッツオブコントロール
*ライアン・ラーキン 路上に咲いたアニメーション
*ロルナの祈り
*レイチェルの結婚
*英国王 給仕人に乾杯!
*ホルテンさんのはじめての冒険
*レスラー
2009'05.19.Tue
光
三浦 しをん

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梨木香歩の新刊を買ったよ!・・・というタイミングで図書館予約の順番が来たので、こちらを先に。
ドロドロベタベタした話だった。そういうのは苦手、という訳ではないけれど、こういうのだったら他の人の方が上手いというか、別にこの人が書かなくても・・・というか。
何だか腕試しにこんなタイプのものも書いてみました、という空々しさが残って、馴染めなかった。
もちろん達者でぐいぐい読ませるのだけれど、読後、別に身にならなかったなーという空しさが残るばかり。

2009'05.08.Fri
月の影 影の海〈上〉十二国記 (講談社文庫)月の影 影の海〈上〉十二国記 (講談社文庫)
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友人知人の間で人気の高い異世界ファンタジーシリーズの第一弾。
絶対ハマるぜー!とわくわく読んだんだけど、そんなにのめりこめず。残念。

割とこの手の物語の主人公って、内向外向の差はあれど、意志的なキャラクターが多い気がするのだが、この物語のヒロインは、周りに合わせることでいっぱいいっぱいになって、「自分」を保たずにきてしまったキャラクター。
それが訳も判らず過酷な状況下に放り込まれ、人を信じては裏切られ期待しては裏切られ、鍛えられて、強くなっていく。
前半はヘタレな彼女がボコボコのズタズタにされまくるので、もう読んでいてつらくてつらくて、「後半物語が動き出す」というネット上のレビューの数々に支えられて読み進んだ。

こういうの、学校にいる間に読めばよかったんだろうな。
学校社会では、誰しもそれなりに「ほんとうの自分はこんなんじゃないのに」というもやもやを抱きながら生き延びるものだし、そういう中で読めば、心から共感できたんだろう。
たぶん。

平行して読んでたル・グウィンが作った異世界が緻密過ぎたのも、食べ合わせが悪かったのかも知れないけど。
うーん、とりあえず、上下巻読んだ所で休止。
2009'05.07.Thu
春昼(しゅんちゅう);春昼後刻(しゅんちゅうごこく) (岩波文庫)春昼(しゅんちゅう);春昼後刻(しゅんちゅうごこく) (岩波文庫)
泉 鏡花

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久しぶりに昔の日本語を読んで、その美しさにもう、ちょっと読んでは噛みしめ、またちょっと進んではうっとりして、全然読み進めなかった。
綺麗な情景描写に浸っていると、するりと異世界に連れて行かれる、罠の仕掛け方も見事。
やっぱり蛇には気をつけなくては・・・。

「未来」っていう言葉は来世のことだったんだなぁ、と知った。
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