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猫の魚辞退

タイトルは長続きしないものの例え。映画・読んだ本の感想メモ。追記したり書き直したりも多いからあんまあてにならない。 日付は観た日付とは限らない。

2025'05.07.Wed
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2008'09.10.Wed
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劇団ひとり

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(前のエントリ参照)
そういうわけで、ちょうど文庫化されたので原作も読んでみた。
それにしても、何故レビューで「あまり本を読まない私でもすぐ読めちゃいました!」系の発言がある本って、常にものすごく読みづらいのだろうか。
文章としての言語表現と、そうでない言語表現の間に、深くて幅広い川が流れているのか。

まあそれはいいんですよ、作者は「作家」ではないんだし。
ちょっと映画監督が自作をノベライズした感じと似ていて、作者の中にあるステキなものを、向いていない表現方法で出してしまった、という様相は否めないものの、でもなかなかいい連作でした。
各短編の関連付けもさりげないし、映画化したくなる気持ちも分かる。
あと、前に『イカとクジラ』を観た時にも共感した、「自分にとって物凄く大事な思い出が、それを共有していると思っていた人にとっては、記憶にすら残らない瑣末なことだった、なーんてこと、よくありますよね」、という諦観と、「けどでも人とつながっていきたいものですよ」、がちりばめられているのもいい感じ。

「小説」としては難が残るにしても、この素材をですよ、映像化のプロががっつり料理したら、さぞやステキなものができるであろうと思われるのに、何であの映画なんでしょうね。
宮崎あおいが演じた弁護士さんの役をでっち上げたのはまあ、やむないとしても、原作に漂っていた、諦めと希望を全部裏返して安直ご都合主義にしてしまっているあたり、「テレビのだめさ」を象徴しているような気がしてなりません。
おのれ日テレ。
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