2009'09.07.Mon
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「猫語辞典」のキーワードでこちらにいらっしゃる方が結構いらして。
役に立てる情報でなくってすみません。
ちなみに、雑誌「ねこのきもち」の付録の猫語辞典は、長年の猫飼いにとっては全く新たな発見はありませんでしたよ。初めて飼う方にはいいかも知れないですが。
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杉並の某有名動物病院で、猫が「余命一ヶ月」と宣告されてから二ヶ月が経ちました。腫瘍は自壊しているものの、食欲もあって普通に元気です。
「もういらないのかな」と思っていた猫エサや猫草が在庫切れになり、買い足すこの喜び。
肩に力の入った、息詰まる短期集中看護モードから、穏やか長期戦に切り替え。やることは一緒だけど、気構えはちょっと違うような。
あの時その某病院で、
「余命一ヶ月、ただし、免疫治療をすればプラス一ヶ月は延ばせる可能性がある。ただし、通院が必要なので、ストレスの方が重い場合も・・・」
「免疫治療は一回15万ほどで、複数回行う必要がある」
「猫にとっての一ヶ月は、人にとっての半年に当たる。短いと取るか長いと取るかは飼い主さん次第。」
「・・・どうします?」
というようなことを言われ。
ウチの猫のストレスへの弱さや、それからやっぱり金銭的なことも考えて、結局医者の前で大泣きしながら「治療はしません。家で看ます」と返答。
そう返答してしまったことに、思い悩んだ日々でもあったりした。
「一ヶ月の長さ、短さ」もあったし、猫本人の目の前で「お前のためにその治療はできない、半年という時間はあげられない」と言い放ってしまった、というのも恐ろしいことのように思えて。
猫もある程度、コトバを解しているのでは、と考えてしまうのは飼い主の妄想ですかね。
・・・という長い前置きからこの永遠の猫モノ名作SFの、新訳の話。
もう旧訳を幾度も読んでいて、あちらのきりりとした日本語に馴染んでいるので、やっぱり「軽い」ように思えてしまったのだけれど、いくつか旧訳では省いていた箇所が判明して、それはちょっと嬉しかった。
それと、新訳は、猫語が英語に近い!
旧訳が「ゴロニャン、ニャオウ」だった所が
「ウェルルルルル?ユーノォウ(それで?わかってるだろ)」(括弧内ルビ)
・・・になってたり。Well, you know
昔より、日本語に英語が大分浸透してきてて、スペルが浮かびやすい分、訳する方も楽になったのはあるのでしょう。
ナウ=NOW だって、昔は浮かばなかったものね。
いいなぁ、英語の方が猫の発音には合ってるんだわぁ。
こちらの話すことを解すばかりか、向こうもそれなりに喋ってくれたら楽しそう。
きっと分かってて、喋ってる!とハインラインも思っていたのでしょう。
そんなこんなで、大好きな物語に新しい発見ができたという点で、新訳には感謝。
もちろん、例えば前書き
旧「世のなべての猫好きに」
(私が「なべての」という語を使うようになったのはこの前書きがあったから)
新「猫を愛するすべてのひとたちに」
最後の一行
旧「そしてもちろん、ぼくはピートの肩を持つ」
新「そう、ピートが正しいのだとぼくは思う」
・・・と、やっぱり旧訳の方が洗練されてる、というか私は好みなのだけど。
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