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猫の魚辞退

タイトルは長続きしないものの例え。映画・読んだ本の感想メモ。追記したり書き直したりも多いからあんまあてにならない。 日付は観た日付とは限らない。

2025'05.06.Tue
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2009'06.29.Mon
監督の油―『ガマの油』オフィシャルブック監督の油―『ガマの油』オフィシャルブック
役所 広司

ポプラ社 2009-05
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チケットをいただいたので観た、役所広司の初監督作品。
始まったと思ったら、あっと言う間に1日1回上映に。
入ってないんだなぁ。

基本は「息子を突然失った父親の心の彷徨」。
悲しみと後悔から、息子の死を受け入れられない父親は、息子の恋人に本当のことが言えず、息子のふりをして電話をし続けてしまう。
何も知らずに電話の向こうではしゃぐ女の子。
嘘を重ねてどんどん苦しくなる男。

・・・というシンプルな話のはずなのだが、少年院から出所してきた息子の幼なじみやら、父親がトレーダー業にキチガイじみたテンションで没頭する様子やら、父親の幼い時の思い出「ガマの油売り」の幻影やら、突如襲いかかってくる熊やらが相まって、余計な味が余計過ぎて、ようわからん映画になっていた。
途中から、この話、全部うやむやになって、彼女にもほんとのことを言わずに終えるのでは・・・と不安になったほどであった。
結局、ちゃんと収拾はついたんだけど、とっちらかった微妙な後味。
出演者はいいんだけどなぁ。
もうすこし整理して、今まで見ようともせずにいて、息子の死後にようやく知る、彼の人生の輪郭みたいなものに焦点を当てた方がよかったように思うが。
・・・そうするとまんま『息子の部屋』になっちゃうかしら。

それにしてもまだメールなら分かるんだけど、電話で彼氏と父親の区別ぐらいつくのではなかろうか。
二人だけの用語やら呼吸やらがありそうなものだけど。
(冒頭の携帯での会話なんか、ほんとにそういう感じだったのに)

カップルの様子の、細かい所がよくって、この脚本の人で普通〜の恋愛物が観たいなと思った。息子はすぐに死んでしまうので、たくさんなかったけれど。
小柄な彼女がだだをこねた時に、彼氏がポケットを開いて「ほーら入るか〜?」と言うのとか、ブタのぬいぐるみだらけの彼女の部屋と、殺風景だけれど(彼女に押し付けられたと思われる)ブタのぬいぐるみが2〜3個置いてある彼氏の部屋とか、お互いの声で作った着ヴォイスにしているのとか。
あと、メールが来なくてじりじり待っているのだけど、ようやく届くと着信だけちらっと見て、すぐには読まない所とか(あるある!)。


ちなみに父親の携帯の着ヴォイスは「チェックチェック株チェック!どんなもんじゃ〜い!」で、これが鳴ると、何をしていてもばーっと手を止めて、パソコンの株価画面に飛びつくのだった。
あれが見終わった後、頭から離れない・・・。
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