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猫の魚辞退

タイトルは長続きしないものの例え。映画・読んだ本の感想メモ。追記したり書き直したりも多いからあんまあてにならない。 日付は観た日付とは限らない。

2025'05.07.Wed
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2008'12.05.Fri
ギフト (西のはての年代記 (1))ギフト (西のはての年代記 (1))
谷垣 暁美

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『ギフト』という言葉は、カタカナ語だと意味が狭く限定されてしまっているので、タイトルを聞いてぱっと浮かぶイメージが、作者の意図する所と離れてしまうのが、なんだか残念・・・。
同じタイトルの、ケイト・ブランシェット主演の映画もありましたっけ(そちらでは主人公が持つ霊感を差していた)。

『千古の闇』のシリーズの世界が、自然環境に合わせて出来上がる生活習慣を、細かく作り上げているのに対して、ル・グインが作り出す世界は、最初に言葉ありき、のような感じがする。集団によって異なる、言葉のなりたちや、ものの考え方、信じているもの、常識、などなどの文化を、一から作り上げて、別世界を構築する。

物質的なもの、精神的なもの、どちらも合わさって、人間の文化は出来上がっていくものだけれど、書き手によってアプローチは違うものだなぁ・・と感じた。
(どちらの作家も、異世界を土台から構築していくのが上手くて、そこが面白いのだけれど、作り方の土台が全然違う、と思うのだが上手く書けない・・・)

危険な才能を受け継いだとのことで、目を封印された少年の物語。
ゲド戦記とは全く違う世界の物語とはいえ、土台にあるものは同じように思う。
ひたすらに自分対自分。ちゃんと向き合うまでの物語。



小説、世界の奏でる音楽小説、世界の奏でる音楽
保坂 和志

新潮社 2008-09
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これは挫折したモノ。

だらだらとあちこちへ飛んで行く人の思考の連なりを、そのまま書き起こしたような文章、というのが著者の特色な訳だけれど。
きちんとした文章にならずに、あっちこっちへ飛ぶ思考というのは、一人称の小説では、ある程度のリアルさを持って受け止められるのだけれど、評論でそれをやられてしまうと非常につらい。
だって考えが堂々巡りをしたり、あちこちに飛んだり、連鎖して遠くまで広がったりは、誰だって頭の中でやっていることで、それを整理してすっきりと見せるのが難しいからこそ、人がそうやって書いたものを読んでみたいわけで(私は)。
他人の脳内ぐるぐる連鎖にまでは付き合いきれないですよ。

猫のことを書いた、随筆っぽい部分以外は読み飛ばしてしまった・・・。
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