2009'05.29.Fri
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ちょっとなかなかよかった。
大阪が舞台。
とーちゃんが死んですぐに、変なおっちゃんがウチに転がり込んで、かーちゃんとデキちゃった、というお家の3人兄弟の話。
長男は見た目おっさん臭い中学生で、大学生と偽って女子大生とつきあいつつ自分の嘘に悩んでおり、次男は喧嘩っ早いヤンキーで、教師に家庭事情を「ハムレット」と揶揄されて怒り狂ってハムレットを辞書をひきひき読み解き、言われた意味が分かってさらに怒り狂って教師をぼこぼこにし、三男は「女の子になりたい」という願望をカミングアウトする。
それぞれが人生にほんとに真剣で、それは傍目からみたらちょっと滑稽なのだけど、でも笑うなよ!それぞれ大変なんだよ!でも自分でなんとかするしかないさ!誰だってそうでしょう?人生、なかなかいいものですよ!という映画。
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映画化の「良さ」からすると、原作はもっといいのじゃないかしら?と思い、読んでみた。
『少年アシベ』の作者による連作短編マンガ。全編大阪弁。
原作だと、それぞれ別の物語になっているのを、映画化で三兄弟の話にうまーくつなげたんだなぁ、と判明。
映画に出てきたエピソード以外にも、周囲に上手くなじめない生意気な文学少女や、母親のネグレクトにより施設で育ったキャバ嬢や、ふわふわと駆け落ちしてしまった若奥さんや、急に寝たきりになってしまった暴力夫などなど、主人公のバリエーションも豊か。
一編一編は短いのだけれど、そこにぎゅぎゅっと凄まじいまでの「人生」が描かれていて、泣きながら3冊読み切って、さらに読み返して泣いて。
つらい話も多いのだけど、それでも人って強いし、優しいし、いいものだと、前が向ける読後感。
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