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猫の魚辞退

タイトルは長続きしないものの例え。映画・読んだ本の感想メモ。追記したり書き直したりも多いからあんまあてにならない。 日付は観た日付とは限らない。

2025'05.09.Fri
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2007'06.30.Sat
■舞妓 Haaaan!!!

脚本がクドカンで、監督は日テレの人。

疲労するくらい騒々しかった。
どこが面白いのか分らない、というよりは、「こういうのが世間では"面白い"なんだなぁ」と、遠くから異文化を眺めている感じ。
「笑い」っていうのは、文化を語る上で重要な要素だと思っているのだけれど、こうもハマれないということは、自分はこの国の文化から外れてしまっているのだろうか。
京都の山に灯油まいて火を放った時は、殺意を覚える始末。
全然わかんない。思いつくセンスが理解できない。フィクションだってあんなことしていいわけない。
うーん。

きりりと美しいはずの京都独自文化が薄っぺらく感じるなんて、涙が出るほど勿体ないなぁ。
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2007'06.28.Thu
■宇宙でいちばんあかるい屋根 野中 ともそ

孤独な少女が、不思議な老人との交流を通じて自分を確立させていく話・・・というよくあるパターンなのですが、透明感があって、なかなかよい感じでした。

ただ、出てくる固有名詞や「昨今の中学生がやりそうなこと」が、妙にとってつけたよう・・・というか、主人公の年代や生活のリアルさを表現するための、ただの記号っぽくて不自然だなぁ・・・というのが気になった。
著者の経歴を見たら、日本国内には住んでいないようなので、そのせいなのかも知れないな。



・・・それにしても長いタイトルの本ばかり読んでるなぁ。

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■フラガール@飯田橋ギンレイ

なるほど、噂にたがわぬ爽やかないいはな・・・(そればっか)。

蒼井優ばかり誉められてるけれど、松雪泰子いいじゃん!せつなくてさ。
・・・というか、自分が年齢的に、蒼井優より松雪泰子の方の役柄に共感しちゃうっていうだけなのか?

ヤシの木をかわいがる植物係のおじちゃんにめろめろ。

松雪泰子の衣裳の60年代ファッションがもうかわいくてかわいくて、古着屋さんに走りたくなりました。今年はああいうブルーのコート買おうかなー。登場シーンで出てきたカラフルなしましまの薄いコートもいいなー。

そうー、なんかもう突っ込みようのないいい〜映画で、だからこそ、忘れられない映画ってほどにはならなかった・・・かも・・・。
2007'06.21.Thu
■一億百万光年先に住むウサギ 那須田 淳

知らない作家さんだと思っていたけれども、プロフィールを見たらゾーヴァ×ハッケの本の翻訳をした人だった。わー!
表紙の絵にゾーヴァが使われていたのもそういうつながりなのね。
(あてずっぽうに使われるのは嫌だけど、そういうことならなんか嬉しい)

ウサギファンタジーかなぁと思ったらそうではなくて、少年の成長モノ。
頭がよくて、口が達者で皮肉屋で、ものの見方が冷めていて、大人のことも割りと冷静に観察しているけれど、子供としてなす術がないことに対する諦観もあって・・・という、ちょっとカニグズバーグ作品に出てきそうな主人公の人物像がまず気に入る。
人生の状況に応じて変わってしまった親を「こんな人じゃなかったのに」って悲しく見つめている場面では涙が出た。
わー、あるある、こういうこと・・・!

大きな変化に対して無力な存在である子供が、だんだん大人に(つまり世界に影響力を持てる存在に)変わっていく、その過程を描いた物語、と言えるかなぁ。
大人も子供も、不器用ながら相手をなんとか思いやろうとする気持ちに満ちた、いい小説でした。

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ああそうか、現実問題ずっと一緒にいるかどうかは別として、間違いなく記憶には残るわけだから、少なくともそういう意味においては「一生のつきあい」になることはもう決まってるんだ。


2007'06.21.Thu
■時をかける少女(アニメ版)

なるほど、噂に違わず爽やかないい映画でした。
元々のアニメファンより、それ以外からの支持が多そうな気もしたり。声とか。
女の人っぽい脚本だなぁと思った(実際そうでした)。理屈よりもなによりも、このきらきらしてかけがえのない感覚を大事に大事にしていて、それが成功している。

こういうのに突っ込みは反則、なのだけど。

この爽やかな世界の中で、「主人公が都合よくタイムリープしたおかげで不幸になる人もいる」の象徴のように人生を崩壊させる、いじめられっこの少年がやけに痛々しくリアルで、こっちに感情移入しちゃってつらくなる子もいるんじゃないかなぁと思ったのだが、実際、amazonのレビューにそんなのがあって、胸が痛んだ。
もっと綺麗なら綺麗に徹底して作れば、誰も傷つけない作品になったのに。

近所にあるアテスウェイのケーキが出てきてびっくり。



■かもめ食堂

これまた噂に違わず爽やかでいい映画。
登場人物の来歴を一切省いてるのがいい。
今までに何があっても、これから何があろうとも、美味しいものとゆったりした気持ちがあれば、なんとかなるものですよね。

出てくる食器や洋服もかわいくて、一生懸命どこのか調べたり。
もたいまさこの服はmarimekkoっていうとこのだったみたい。



■宇宙大戦争

何でレンタル申し込んでたんだっけ?池部良が主演だから?申し込んだ時点ではそんなにこの人のこと好きだったのか?
・・・と疑問だったけれども、『吸血蛾』で出てた安西郷子が綺麗だったので、他の出演作を探した結果だったような気もしてきた。謎。

とはいえお目当て(たぶん)の安西郷子は、演出のせいかも知れないけれど、モノクロ映画だとあんなに清楚だったのに、カラーだと下品に見えて、なんだか期待はずれ。

映画の方は、人類が月にまだ行く前に作られた人類が月に行く特撮映画で、今見ると満載な突っ込みどころやレトロ感がとってもかわいらしく、いかにも特撮映画な音楽もノリノリで、ぼやーっと面白く観られた。



■社長漫遊記(これってDVDはないのかー)

社長シリーズの中の一本。初めて観た。『沢村貞子という人』の中でも記述があったのでタイムリー。
(たぶん)シリーズの途中のものなので、きっと社長が浮気をしようとしてもギリギリの所で絶ーッ対にダメになるのとか、秘書が振り回されてヒィヒィ言うのとか、きっと毎回お決まりの「笑うところ」なのだろうな、と想像しつつゆったり楽しく観た。
話の途中で終わってるけど、続くのかしらん。まあいいのかこれでも。

そしてやっぱり久慈あさみが好きなのでした。なんかこう、自分の役割わかってて、きちんと果たしてるっぽい所が。もういいかげん、重役の奥さん役なんてうんざりだわ!とか思わなかったのかしらん(いや、ホントは思ってたのかも)。
枠からはみ出そうっていうパワーも大事だけど、自分に対して求められることが何かを自覚してきっちりやるのも大事だよねん・・・。だから私もがんばろう、などと全くもって久慈さんに対する勝手な妄想で励まされたり(自作自演じゃん・・・)。
2007'06.18.Mon
■それからはスープのことばかり考えて暮らした 吉田 篤弘

暮しの手帖で連載されていたもの。
作者は、クラフトエヴィング商会の片方。

淡々としていて、穏やかで、美味しいものだらけの小説でした。
主人公が、昔の脇役専門の女優さんに好きな人がいて、古い映画ばかりかかる映画館に都電に乗って通い詰めるところとか。
美味しいサンドイッチのディテールとか。
最後についてたスープのレシピとか。
手巻きの腕時計が出てくる場面とか。
細かい所がよかった。

昔食べた、名前のない、でも夢のように美味しく感じた、色んな食べ物の輪郭を思い出した。

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