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猫の魚辞退

タイトルは長続きしないものの例え。映画・読んだ本の感想メモ。追記したり書き直したりも多いからあんまあてにならない。 日付は観た日付とは限らない。

2025'05.06.Tue
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2010'02.25.Thu
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メキシコのサッカー映画!ということで、『ルドandクルシ』を観てきた。
アルフォンソ・キュアロンの監督作かと思っていたら、弟のカルロス・キュアロンが脚本・監督だったり。
ストレートなコメディかと思っていたら、ほろ苦い喜悲劇だったり。
予想外なことが続いたけれど、楽しめは、した。

バナナ園で働く兄弟が、通りすがりのスカウトマンに見出され、栄光への道を一歩踏み出すが、そうそう上手くはいかないものなのだ!という話。
人は得意な事と、情熱を傾けられる事が必ずしも一致しないから悩ましい。
そして悪魔の誘惑からは、容易には逃れられない。

語り手はスカウトマン。サッカーを通じて人生が語られるのだけれど、一体これはギャグなのか、ほんとにこれがメキシコサッカーなのか?と分からないことも多かった。
ちょろっとした交渉で、拾ってきた選手をチームにねじ込めるのとか。
試合中、テクニカルエリアから指示出し真っ最中の監督の携帯に電話して、「ベンチにいるあいつを出さないと、お前が浮気してる事を奥さんにバラすぜ」とか脅迫ってできるのかよ、とか。
そもそも安定剤打った選手をベンチに入れられるのかよ、とか。

そんなこんなで、最悪の方向に進む二人の人生は、でも最高とは言えないまでも、収まる所にさらりと収まる。
あれ?これはこれでよいんじゃないの?という、あっけらかんとしたラストこそが、これがメキシコ?って感じだった。
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2010'02.25.Thu
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図書館の返却期限が迫っていて、カンボジアくんだりまで持って行って読了。
サッカー本は戦術論は読めませんけど、こういうのは大好き。
欧州では、サッカーは歴史や政治や社会情勢や秘密結社や経済や戦争や宗教や民族や・・・あまりにも多くの事と、密接な関係を築いているので、その国や地域を知る重要な手がかかりになる。
日本はまだね、そこまでサッカーが根付いていないけれど、いずれは、もっと色んな事が起こるはず。
とってつけたようなダービーだのクラシコが、いずれは本物になってゆくはず。

旅先でのガイドさんの話ぶりから、カンボジアがタイに対し、「文明の発祥は俺達の方がずーっと先なのに、丸パクリした挙句、さも自分たちが元祖ですって顔して歴史書き換えてやがる」・・・みたいな感情を持っているような印象を受けた。
あー、中国とか朝鮮半島も日本に対して似た感じを持ってるのかねー?なんて友達と話しつつ、ちょうど読んでいた本書のマンチェスター・ダービーの箇所も思い出したりして。クラブの輝かしい伝統と、現在の規模や成績とは、必ずしも両立しませんものね・・・。
色んな次元で、「発祥は俺らが先なのにちくしょー!」って感情はあるなぁ、と。

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旅行の話に戻ると、ツアーにセットになっていたので観賞した、カンボジアの伝統舞踊は確かにタイのにそっくりで(というかカンボジアが元祖なんだけど)、「九月姫みたいだ!」と、小さい頃に読んだ童話を思い出しました。シャムの王族の物語。
気付けば絵は武井武雄!

ツアー中に聞いた話で、カンボジアでは、女の子が親の面倒をみるのが伝統なので(結婚すると、お婿さんがお嫁さんの家に住むみたい)、女の子が生まれる方が喜ばれる・・・というのがあった。
この物語って、そういえば女の子がたくさん生まれる王族の話だったけれど、それってお目出度い、繁栄の象徴みたいなイメージがあるのかなぁ?

・・・まあ、ラストで九月姫が美しく育ってカンボジアの王様にお輿入れし、他の醜いお姉さま方はシャム猫1匹つけて、大臣たちに嫁にやられる・・・という感じだったので、タイはちょっと習慣や価値観が違うか・・・すみません、妄想でした。
2010'02.24.Wed
バンテアイサムレ
ちょっとだけカンボジアに行って来ました。
アンコールワットが見たい!という以外、何も考えずにぼわーっと行ってしまう・・・という、いつもの海外旅行と同じパターン(ちなみに写真はバンテイアイサムレ)。
帰国後にようやくその国について調べて、へー!と思ったり、もっと勉強してまた行こう!と思ったり(まぁ大体そのまんまになるんだけどさ・・・)。

今はカンボジアといえばアンコールワットだけれど、ちょっと前までのイメージといえば、内戦とか難民とかポル・ポト派とか地雷とか。
だから、もっと殺伐とした雰囲気を予想していたのだけれど、もうすっかり観光地でした。道路が整備されてて、遺跡見学パスのシステムがあって、公衆トイレは綺麗でトイレットペーパーがきっちり備え付けてある。なおかつ、客あしらいが他のアジアの国よりはこなれてなくて、物売りにたかられて断ってるだけで疲労困憊・・・なんてこともなく、まったり素朴。
遺跡が世界遺産に指定された頃にちょうど国内が落ち着いて、本腰入れて観光で収入を得よう!と色々整備が進み、或る程度形になった、いい〜タイミングで訪れたのかも。5年後、10年後と、どんどん雰囲気は変わるでしょう。

そうー、何もかもが観光地としては新しくて。
新しいということは、整備されたのが最近、ということで。ほんのちょっと前は観光客を呼ぶどころじゃない、ぐさぐさな状態だったのだよね・・・。
一ノ瀬泰造が、アンコールワットを目指したまま消息を絶ったのが1973年(後にクメール・ルージュに捕らえられて射殺されていたことが判明)。
アンコールワットが世界遺産に登録されたのが1992年(この頃、内戦も収束へ)。
ほんのちょっとの間に、殺されたり、地雷を踏んだりすることを覚悟しつつ向かった場所に、観光バスで行けちゃうようになる・・・という急速な変化を遂げる国で暮らすのって、どういう気分なのかなー(とはいえ、カンボジア国民の平均寿命は短いそうで、もうどんどん過去は葬り去られていくのかも)。

なーんて考えるムードが冷めないうちに、カンボジアが舞台の映画を観ないとね。

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出演: 浅野忠信, 川津祐介 監督: 五十嵐匠

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▼賛否あるらしいので、まるっと信じない方がいいだろうけど
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出演: サム・ウォーターソン, ハイン・S・ニョール 監督: ローランド・ジョフィ

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▼これと、アンジェリーナ・ジョリー主演の『トゥームレーダー』はタプローム遺跡をロケ地にしているらしい。
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出演: ガイ・ピアース, フレディー・ハイモア 監督: ジャン=ジャック・アノー

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<ガイドさんから聞いたことめも>
*カンボジアの一般家庭の家は高床式
*家は自分で建てたり、近所の人に頼んだりするので、あまりお金はかからない
*屋根は基本的に椰子の樹皮など植物でふく
*トタン屋根にすると長持ちするが、雨季は超うるさいし、乾季は超暑い
*電気は通っていない所が多い
*テレビを持っている家は車のバッテリーで観る
2010'02.24.Wed
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出演: 小栗旬, 山田孝之 監督: 三池崇史

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WOWOWで男祭りと称して続編と連続して放映されたので観た。

昔、『ファイト・クラブ』を観て、人々の感想を読んだ時に学んだ事。
  • 「男同士の殴り合いに血湧き肉躍る」という人達がかなりの数いる
  • そういう人向け娯楽として作られた作品に対し、そうじゃない人がどうこう言うのは無意味

  • だからこの映画も、「テッペンとる」という価値観が意味不明とか、殴り合いで勝つのと、リーダーの素質があるかどうかは別問題じゃないのとか、そういう理屈をこねるのは無駄なり。
    価値観以外にも、脚本は色々おかしいし、どう考えても大人の事情で突っ込まれたと思われる黒木メイサの出演シーンは全部要らないんだけど、とりあえずキャラクターが立っていて、敵味方それぞれが魅力的に撮られていて、喧嘩のシーンがかっこよければ全てオッケーなのでしょう。脚本の穴を役者と画でカバーという感じ。
    乱闘は、グジャ!とか、ボキッ!とか、生々しい痛そうな描写はなく、とにかく「かっこよさ」だけを追究してあったので、割と飽きずに観られました。「武器を使わない」っていうのがローカルルールみたいなので、鉄パイプでグジャグジャ殴るとかもなかったし(ここで暴力を美しく撮るとはこはいかに、とかも言うだけ野暮だよね)。

    これで今流行ってるイケメン俳優をまとめて覚えるぜ!と思ったのだけれど、全員ガクランで見分けがつかず。「この人知ってる!市原隼人!」「あれ?こっちの人?」「いやこっち?」(全員違いました。金髪だと市原隼人かと思うらしい)・・・という体たらくで、あまり学習できず残念。
    主演の小栗旬が、喧嘩は強くても考えなしのあんぽんたんなキャラで、ライバル役の山田孝之とか金子ノブアキ(続編のほう。RIZEのドラムの人)の方が強そうで、リーダーの器っぽかった。でもまあ、敵方がむしろ魅力的、っていう作品っていいよね。
    思ったよりも全然面白かったです。
    中高生不良男子は凄いわっくわくで観るんだろうなぁ・・・。

    個人的趣味:小栗旬と山田孝之の会話シーンのバックに広がる工場群が美しかった・・・。大阪の中山製鋼所らしい。

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    出演: 小栗旬, やべきょうすけ, 金子ノブアキ, 三浦春馬, 山田孝之 監督: 三池崇史

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    2010'02.16.Tue
    ポー川のひかり
    監督:エルマンノ・オルミ
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    ギンレイで観てきました。
    大好きな『木靴の樹』の監督。
    『明日へのチケット』もこの監督のパートが一番好きでした。これが最後の長編という話も。

    夏の休暇に入った大学の図書館で、古文書が床じゅうにぶちまけられ、一冊一冊に釘が打ち込まれる、という事件が発生。
    古文書研究に人生を捧げてきた老研究者は卒倒。
    犯人は若くして地位を築いたその大学の教授で、高そうな車で逃走。携帯を川に放り込み、必要なだけのお金を抜いて(この辺が細かい)財布や上着も放り出し、車を放置して、川沿いのうち捨てられた小屋で隠遁生活開始。近隣の人々とのほのぼのとした交流が繰り広げられるのです(が、その平和な生活を脅かす、開発の足音が・・・)。
    つまり、書を捨てよ、人と向き合おう!という話でした。

    いやー、話が極端過ぎる気がして。
    別に若い教授が「本に没頭してきた人生を変えよう!」と目覚めたならそれはそれで、勝手にやったらいいんですよ。
    老研究者が、我が子のように大事にしてきた古文書に危害を加えることはないし、老い先短い人に「あんたの生き方は間違ってる」って言うのも、なんか優しくないような。
    青い!青いよ教授!と思ってしまったのは私がおじいちゃん贔屓のせいですか。
    本だって素敵だし、人だって素敵で、偏らなければいいんじゃないのかしらん。

    うーん、承服しかねるので、監督、もう一作品お願いしたいです・・・。

    一面に釘が打ち込まれた本が散らばってる場面で、警察だったかが、「失礼を承知で言うけど何だか現代アートみたい」って言う所がちょっと好き。
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