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猫の魚辞退

タイトルは長続きしないものの例え。映画・読んだ本の感想メモ。追記したり書き直したりも多いからあんまあてにならない。 日付は観た日付とは限らない。

2025'05.08.Thu
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2008'11.17.Mon
P.I.P.―プリズナー・イン・プノンペン (小学館文庫)P.I.P.―プリズナー・イン・プノンペン (小学館文庫)
沢井 鯨

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WOWOWのオリジナルドラマ『プリズナー』を観た。
上の実体験を元にした小説を原作に、東南アジアの某国で、無実の罪で投獄された日本人が脱出する(のか?)話。
玉山鉄二、大森南朋、鶴田真由、中村俊介、佐田真由美、小日向文世、(あと田中要次!)・・・とキャストも豪華で、全編タイロケ。

うーんうーん、投獄のきっかけになった親しい先輩(中村俊介)が被害に遭う詐欺事件なのだけど。
ホスト上がりの苦労人で、住んでいる国の事情にもある程度通じている男性が、情に訴えられたからって、あんなにあっさりパクっと40万ドルもやられるものなのだろうか・・・という辺りがもやもやした。サクラでライバルを登場させて契約を急がせるっていうのも一般的な常套手段なはずだし。
ちゃんと脚本で理由付けはしてあったけど(銀行の破綻で財産をなくして焦っていた)、そういうピンチの時にこそ、人を信用できないタイプはもっと慎重になるのでは・・・。

まあその辺はもう「済んだこと」なので(1話目で急ぎ足で投獄まで詰めたのは上手いと思う)、とりあえず今後の脱獄劇を楽しもうと思います。
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2008'11.17.Mon
嘘つきアーニャの真っ赤な真実 (角川文庫)嘘つきアーニャの真っ赤な真実 (角川文庫)
米原 万里

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著者が子供の頃に通っていた、プラハのソビエト学校での同級生の行方を、大人になってから追う話。
親の思想や、民族や、東欧情勢の変化に翻弄された3人の女性の人生が浮かび上がるのです。

定評があるとおり著者の文章はユーモアたっぷり、生き生きと上手いし、子供の頃の記憶も鮮やかで、ノンフィクションなのに、面白い児童文学のようでもあり、人探しの過程は推理小説のようでもあり、社会の動きと少女達の人生がシンクロしていく流れは歴史ドキュメントのようでもあり。
贅沢なエンタテインメントでした。


人との繋がりは大事にしなくては、とはいえ、ついつい「今の生活」にかかりっきりになってしまうのは、誰だって覚えがあること。
それによって逃してしまった物への後悔とか、大人になってようやく理解した友達の言葉や行動の裏にある事情に、通勤電車で読みながら毎日涙していた。


そうそう、スロベニア人は西洋コンプレックスが強く、その分、東洋人への差別意識が強い、というくだりがあって、仙台にいたスロベニア人監督を思い出したり。
すごく差別的発言が多かったという話で、そこも嫌われた理由らしいんだけど、まあ、それなりのバックボーンはあったのかなぁ、とか。
でも、スロベニアの言葉でどれだけ日本人の陰口を叩いても(あれだけフロントが協力しなかったわけだから、愚痴りたくなる気持ちも分からないでもないし)、通訳がバラさなければバレなかった。
言葉によるコミュニケーションを通訳にゆだねる、というのは、とても怖いことなのだなぁと、全然関係ないことも考えたりして。
2008'11.13.Thu
ティファニーで子育てを (文春文庫)ティファニーで子育てを (文春文庫)
エマ・マクローリン (著), ニコラ・クラウス (著), 小林 令子 (翻訳)

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で、映画化のタイトルは『私がクマにキレた理由』(URLが"クマキレ"だって)なのだけど、原題はシンプルに"The Nanny Diaries"。
セレブに子守として雇われた就職浪人の女の子が主人公の「ベビーシッターは見たッ!」って感じ。

(予告編でネタバレしてるけど)クマのぬいぐるみの中に監視カメラがしかけられていて、仕事ぶりをチェックされてるわけですよ。
もうちょっとこれが全編に絡むのかなーと思っていた。何をやっても雇い主にばれている。おかしいな、おかしいな・・・クマの中にカメラーッ!!!・・・という感じで。
まあ最後のオチのつけ方にはクマは重要な絡み方をするのだけど、あとはそうでもなかったので、邦題としてやや疑問符。小説の方もなぁ。

セレブの生態を観察し、孤独な少年の子守をしながら、主人公が自分探しをする話。
就職活動中の女子大生が見るのが一番合うかも。
OL世代は、「若くて前途洋洋なのに何をしたいのか分かんない~」モードからはちょっと外れてるからな・・・。

でも映画としてはテンポもよく、子役もかわいくて、面白かった。
ちょっぴりメリー・ポピンズへのオマージュも。
一切子育てを放棄して、習い事だのスパ通いだの人付き合いだのに夢中なくせに、子供の習い事やらロハスな食事やら入る学校だけは気にする酷いセレブ妻も、それなりの孤独やトラウマを抱えているっていう描き方も、意地悪くなくてよかった。
演じている女優さんの寂しい瞳が印象的だったり。

それにしても。
浮気性の旦那に悩むセレブ妻は、スカーレット・ヨハンソンみたいな色気ムンムンの美女を雇わないと思うけどなー。
余計な心配の種になるじゃないですか。
2008'11.12.Wed
ザスーラザスーラ
ジョシュ・ハッチャーソン (千葉皓敬), ジョナ・ボボ (海鋒拓也), ダックス・シェパード (咲野俊介), ジョン・ファブロー

ソニー・ピクチャーズエンタテインメント 2008-06-25
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ジュマンジの続編と聞いて、見てみました。
一度始めたらあがるまでその世界から出られない、恐ろしいゲームのお話。
ジュマンジがジャングル版としたら、こちらは宇宙版。
「なるべくCGを使わない」縛りで作った、宇宙を旅して、エイリアンやらロボットやらに襲われまくるお家の映像が、ちょっとレトロで手触りがよかった。

それにしても、主人公の兄弟およびその姉がどうしようもないワガママどもで、兄弟喧嘩がうっとおしすぎ。
冒頭に出てきたティム・ロビンス演じるお父さん(彼は前作のロビン・ウィリアムズの役割で出てくるのかなーと楽しみだったんだけど、ちょい役で残念)が一生懸命で割といいお父さんっぽいにもかかわらず、何であんなクソガキばかり育ってしまったんだろう。やっぱり子育てって難しいんですねえ。
「運動神経のいいお兄ちゃん」「イマジネーション溢れる弟」という対比ももうちょっと使えばよかったのになー。弟くんが想像力を活かした活躍で、何かいっこのピンチを切り抜けるのかと思っていましたが、コワいコワい嫌だ嫌だわーわー騒いでばっか。

前作でめさめさ泣けた「大人が今までの人生で犯してしまった、取り返しのつかないミスを挽回する」っていうシチュエーションのインパクトも薄かったし、個人的にはジュマンジに軍配かなー。
2008'11.11.Tue
燃えるスカートの少女 (角川文庫 ヘ 14-1)燃えるスカートの少女 (角川文庫 ヘ 14-1)
エイミー・ベンダー [訳]管 啓次郎

角川書店 2007-12
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同じ作者の『わがままなやつら』が面白かったので、こちらも読んでみる。
癒されぬ孤独感で満ちた短編集。
突飛で時に残酷な話を、さもよくある話のように淡々と無愛想に描く筆致が面白い。
で、びっくりしながら読んでいると、普遍的な真実をふとつきつけられたり。

巻末の訳者あとがきが詩的だったのが印象的。
「本屋さんで時間をつぶすことはよくあるでしょう?自分もそういうひとときに、この本に出会いましたよ」というだけの文章がなんだかやたら美しくて。
他の翻訳も読んでみたい・・・!


歌の祭り歌の祭り
Jean Marie Gustave Le Cl´ezio 管 啓次郎

岩波書店 2005-03
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この本が同じ訳者だ。
(友達がブログで採り上げてた本・・・!)
読んでみます。
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