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猫の魚辞退

タイトルは長続きしないものの例え。映画・読んだ本の感想メモ。追記したり書き直したりも多いからあんまあてにならない。 日付は観た日付とは限らない。

2025'05.09.Fri
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2008'06.26.Thu
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成海璃子 竹野内豊 緒形拳

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『永遠の仔』の次に観たのが、マイミクはっちーにアレしていただいた、このドラマ。
こちらも親に傷つけられた子供が主人公だけれど、『永遠の仔』の、大人になっても癒えない傷の恐ろしさ、切なさに涙するのとは違い、あたたかい、気持ちのよい涙が流せて、心が潤った。
沖縄の自然も綺麗でね。
また島に行きたくなりました。

ドラマの構成も上手い。
前半は、親に見捨てられてすっかりひねくれた主人公が、過疎化が進む離島に引き取られてきて、人々の温かさや美しい自然の中で、素直さを取り戻すまで。
後半は、島の住民たちにまつわる、色んなエピソードを絡めながら、「過疎化対策として、他所から里子を取るのは、単なる島のエゴなのか?」という問題と向き合う。
ラストまで、たるまずきっちりと完走できました。
(くそぅ、やっぱり『ラスト・フレンズ』が恨めしい!)

要所要所をベテラン俳優さんがきっちり締めてくれていたのも、大きいのかも知れない。
主人公を引き取る、緒形拳&倍賞美津子(ココでも登場!)夫婦ももちろん良かったし、岸部一徳の校長先生がまた素敵で素敵で。

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里子問題は、住民のエゴといったらその通りなのかも知れないけれど、エゴでも何でも、お互いが幸せになれるなら、それでいいじゃん?、と思った。

昔ウチでも、これは過疎化問題ではなく、家問題だけれど、父方の親戚連中から「このままじゃ家が廃れるから娘を差しだせ」要求があって、親が「家族がばらばらになるなんて!」とつっぱねたことがあったらしい。
まあウチはほんとに普通の家族なので、「親戚連中のエゴのために家族離散なんてバカじゃねーの」になったのだけど、もし何か状況が違えば、差し出されることで私が救われ、かつ親戚連中も満足し、親も助かる、という黄金パターンだって可能性としてなくはなかったわけで。
状況次第なんだよね・・・などと、まあちょっと話は違うけど、思ったりした。

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くそぅ、やっぱり『ラスト・フレンズ』が恨めしい!>何度でも言う
でも、こんなに最終回の評判が悪いと、DVD売上に響かないだろうか。
(最近は放送局もCM収入が減ってるから、DVDの売上は大事らしいよ)
いやいやいや(『瑠璃の島』の主人公の口癖)、あの酷い最終回は、DVDのおまけで別エンディングを3パターン位入れるための布石だったんじゃあ・・・などと妄想したり。

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2008'06.21.Sat
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↑こんなのあるのね!
映画の中で、ヒロインが描いたお寺の天井画を塗り絵にしたんだそうです。

映画『ぐるりのこと。』を観てきました。
法廷画家の夫と、子どもを亡くして精神の均衡を崩した妻の物語。

夫婦や家族の日常面では、子どもの死や家族の再会など、劇的なことは一切描かず、その前後の会話をしつこい位に長々と描く。「事件」という点と点を結ぶ長い線である日常というものを、人はいかにして営んでいくものなのか。
アドリブも混じっているのだろうけど、セリフがあまりにも上手くて、「こういうことある!」「こういう人いる!」と、やたら生々しい感情移入をして見てしまう。

逆に、法廷場面では、実際の事件をモデルにした様々な裁判の中で、特に不愉快な場面ばかりを、がっつり見せてくれる(殺人犯に罵られて、子どもを亡くした母親が号泣するところなどなど、コレ見て裁判員なんてやったら精神的に死ぬ、と思った)。
不愉快なのだが、犯人や裁判官を演じているのがやたらに豪華キャストなため、コントか風刺漫画でも見せられているような雰囲気もあり、これがまた、なかなか異様だった。
わざと、なんだろうな。

かわされたり、えぐられたり。
長いのだが、その長さが無駄ではない、不思議な映画だった。

初めて知る、法廷画家の仕事の流れも面白かったな。
法廷の裏で働く面々も一筋縄ではいかない役者さんが揃っていて。
変なベルトのバックルに夢中な寺田農とか、ぶっきらぼうだけど面倒見のいい柄本明とか、とても印象的。モアイの人もいたし(斉藤なんとかさん)。

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ヒロインの、だらりとした母親を倍賞美津子が演じていて。
ラスト・フレンズでも、男にだらしのない母親を同じく倍賞美津子が演じていて。
「若い女性の母親役」ができる女優さんは人材不足なのかしらん。
2008'06.20.Fri
犬身犬身
松浦 理英子

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ちょっと滞っておりますが。
しかし『ラスト・フレンズ』はとんだ釣りドラマでしたねー。

閑話休題。

自分の中身は半分犬である、本当の犬になって好きな人に可愛がられたい・・・という願望を持つ女性が主人公の、大人のファンタジー物、というのかな。
図書館で借りた時には、あまりの分厚さにびっくり。
序盤は遅々として読み進めなかったけれど、物語が転がりだしてからは、寝食を忘れという感じで、あっという間。
まさか本当に犬になってしまうとは。
主犬公が慕う女性が、兄ばかりえこひいきする独善的な母親と、存在感の薄い父親、近親相姦を強いる兄という家族の、言わば「ベタなどろどろ世界」から逃れられない人で、そこの描写がきつかったのだけれど、それでも読むのは止められないのだった。

この人の描く世界や、セクシュアリティ観(とでも言うか)は、分かりたくないけれど、なんだか気になってしまう感じ。
(逆に、笙野頼子は、分かりたくもないし近づきたくもないという感じかも)
2008'06.13.Fri
母の家で過ごした三日間母の家で過ごした三日間
フランソワ・ヴェイエルガンス <訳>渋谷 豊

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主人公のフランス人男性小説家が、本が書けない言い訳を延々くどくど語っているだけの本。
言い訳。しかもフランス男の。
どう考えてもうっとおしいのだけれど、何故か凄く面白く読んでしまった。
主人公の、勝手で、独善的で、(フランス人っぽく)浮気者なのに、なーんか憎めないキャラ設定や軽妙な語り口がよかったんでしょうか。
主人公は勝手なんだけど、愛には溢れていて、この本を読んで、お母さんに連絡を取りたくなったフランスの読者がたくさんいたというのが分かる感じもよかった。
大体、男性一人称の言い訳本って、「ぼくはこんなに素晴らしい人間なのに誰も愛してくれない」みたいな了見で、他人の愛情は見過ごすわ、自分だって自分を可哀想がるばかりで人をちゃんと愛さないわで、大概にしろって言いたくなるけど、本書の主人公は、その点ではがっちり家族や女達(!)を愛していたものね。

作者自身がモデルだそうで、本が書けない作者が、本が書けない作家が主人公の本を書いて、その主人公が作中で『母の家で過ごした三日間』って本が書けなくて悩んでいて、途中で出てくる書きかけの本が、さらに作者(小説の主人公)をモデルにした作家が主人公で、やっぱり『母の家で過ごした三日間』って本を書きあぐねていて・・・っていうぐるぐる構造も面白かった。

それにしても、フランス人の肉欲って、ほんとうに獣のようで、日本人とはちょっと相容れないなぁ・・・と思うのだけど、フランスで日本映画がウケるのが面白いなぁ。
「他と違うもの=よきもの」という感覚から来るものなのでしょうか。
2008'06.10.Tue
ホリデイ (ユニバーサル・ザ・ベスト2008年第2弾)ホリデイ
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ちょうど同じ時期に失恋した、アメリカ人とイギリス人の女性がネットで知り合って、お互いの自宅を交換して休暇(傷心旅行ね)を過ごし、新しい恋を見つけるお話。
やっぱりこういう時は河岸を変えろ!ってことですね。
「そんな上手くいくかぁ!」と突っ込みつつも、元気の出る女の子映画として楽しく観た。

アメリカの豪邸で過ごすイギリス人女性の物語と、イギリスの古いかわいい家で過ごすアメリカ人女性の休暇が交互に描かれるのだけど、ネットで人の感想を読んでいたら、どちらのパートが好きか、結構意見が分かれてるのね。
私は断然アメリカパートが好きでした。ジュード・ロウよりジャック・ブラックが素敵さ!
最初は冴えない英国のおばちゃんぽかったケイト・ウィンスレットが、失恋をふっきるにつれ、どんどんキラキラ美しくなるところとか、ほんとに女の子ってこうなんだろうな、って思った。
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