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猫の魚辞退

タイトルは長続きしないものの例え。映画・読んだ本の感想メモ。追記したり書き直したりも多いからあんまあてにならない。 日付は観た日付とは限らない。

2025'05.07.Wed
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2009'05.29.Fri
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自らもゲイであり、同性愛者の権利を守るために奔走し、志半ばで銃弾に倒れた実在の政治家・ハーヴィ・ミルクの物語。
何となく、政治とか主義主張とかに満ちていそうな気がしていたのだけど(それでもショーン・ペンの演技は観たかったのだ)。

全人類共通の「私と仕事どっちが大事なの?キー!」問題に陥ったゲイのカップルを見て、マイノリティな分、人一倍孤独に敏感だから、ちょっと相手に放っておかれると、耐えられない位つらいのかなぁ、深刻になりやすいのかなぁ、と想像してみたり。

主人公に手を下した、追いつめられた政治家がどうにも隠れゲイっぽく見えて。
厳格な家庭で育って、違和感を感じながらも「自分は変態じゃない、イイ子だ、理想的なアメリカ人だ」と自分で自分に言い聞かせ、完璧な人間になるべく、いっぱいいっぱいに頑張って生きてきてたのかなぁ、昔はこういう人の方がたくさんいたんだろうなぁ、と勝手に妄想したり。

物語の冒頭で「40になっても何一つ成し遂げていない」としょんぼり笑う主人公が、心機一転、移り住んだサンフランシスコでめきめきと活躍するのに対して、やっぱ、何かをするのに、年齢関係ないさ!と元気づけられたり(笑)。

ひたすら登場人物ひとりひとりに思い入れして、「人間のパワー」を堪能できた。
繊細な人物描写が素晴らしかったと思う。

アメリカでだって、未だに土地によっては同性愛者への偏見は根深いのでしょうけど。
日本はあからさまな差別や弾劾はないにしても、まだまだ社会的には「いないことになっている」感が強いかもなぁ。
友達がアメリカに留学した際に、入寮申込時にゲイかどうか書く欄があったそうだけど、そういう感覚は日本にはないものな・・・。
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さて、口直しに観た二本目も強盗もの。
強盗特集、ということだったんでしょう。
こちらは実話が元だそうで、王室スキャンダル写真をめぐる話(・・・を観たばかりで、皇室プライベート写真流出問題が起ったのでちょっと笑ってしまった)。

強盗一味が銀行の貸金庫からお宝を強奪してみたら、お金や宝石に混じって、色んなスキャンダルの証拠ががさがさ出てきてしまう。
それらを取り戻そうとする、政府や警察や暗黒街の人々がこぞって強盗一味を狙い、主人公たちは予想もしなかった「困った立場」に。
さて、どの人とどう取引すれば、勝ち逃げできるのか?

実話のせいか、作り手の好みなのか、華やかな強盗モノにしては地味でかっちりした演出。もうちょっと軽快だったら凄い娯楽物になった気がするけれど、これもまたよし、という感じ。
映画としてはとても面白かったのです。
こっちはもう一回観てもいいかな。
「どう見てもアメリカ人じゃなくイギリス人」な顔がたくさん出てくるので、目にも楽しい。

が、やっぱり強盗物はねえ、強欲な悪い大金持ちから金品を強奪して、まんまと高笑いしながら高飛びする奴が好きです。全員無事で。
2009'05.29.Fri
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フィリップ・シーモア・ホフマン, イーサン・ホーク, マリサ・トメイ, アルバート・フィニー, [監督]シドニー・ルメット

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ギンレイホールにて。
シドニー・ルメットだし、フィリップ・シーモア・ホフマンだし、ちょっと観たいけれど、予告編を観ただけで絶対に後味が悪い!と思われた。
ここの映画館では二本立てを別々の日に観ることが多いけれど、今回は二本続けて観て口直しを図る。もちろん、こっちが先。

予告編で予想されたストーリーは、
お金に困った兄弟が、実家の宝石店の強盗を計画する。
どうせ実家は保険に入っているから、被害は保険金でカバーできるし、自分たちは盗品をさばけばお金が入るし、誰も損する人はいないじゃーん!
・・・と安易に考えていたのだが、いざ実行してみたら、何らかのアクシデントがあって母親を死に至らしめてしまう。
にーちゃんがやろうって言ったんじゃんウォー!
お前がミスったんだろウォー!
・・・というもの。どう考えても嫌な話でしょう。

まあ、実際そういう話だった。
細かい「何故ミスるに至ったか」や登場人物のキャラが補足されたのと、これに「妻を殺された夫の執念」や「俺より弟のほうがみんなかわいいんだろコンプレックス」が加わる感じ。

117分にかちっとまとめられていて、それぞれのキャラクターや状況の説明が無駄なく美しかったのと、役者それぞれの演技が素晴らしかったのとで、「映画作品」としては色々と楽しめる部分は多かった。
でも「物語」としてはやっぱりどうしようもなくやり切れなさが残ったので、二度とは観たくない。

それは置いておいて、原題Before the Devil Knows You're Deadから思い切って変えた邦題だけれど、これはなかなかかっこよかったと思います。
2009'05.29.Fri
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出演: 松坂慶子, 岸部一徳 監督: 光石富士朗

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ちょっとなかなかよかった。
大阪が舞台。
とーちゃんが死んですぐに、変なおっちゃんがウチに転がり込んで、かーちゃんとデキちゃった、というお家の3人兄弟の話。
長男は見た目おっさん臭い中学生で、大学生と偽って女子大生とつきあいつつ自分の嘘に悩んでおり、次男は喧嘩っ早いヤンキーで、教師に家庭事情を「ハムレット」と揶揄されて怒り狂ってハムレットを辞書をひきひき読み解き、言われた意味が分かってさらに怒り狂って教師をぼこぼこにし、三男は「女の子になりたい」という願望をカミングアウトする。

それぞれが人生にほんとに真剣で、それは傍目からみたらちょっと滑稽なのだけど、でも笑うなよ!それぞれ大変なんだよ!でも自分でなんとかするしかないさ!誰だってそうでしょう?人生、なかなかいいものですよ!という映画。

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森下 裕美

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映画化の「良さ」からすると、原作はもっといいのじゃないかしら?と思い、読んでみた。
『少年アシベ』の作者による連作短編マンガ。全編大阪弁。
原作だと、それぞれ別の物語になっているのを、映画化で三兄弟の話にうまーくつなげたんだなぁ、と判明。
映画に出てきたエピソード以外にも、周囲に上手くなじめない生意気な文学少女や、母親のネグレクトにより施設で育ったキャバ嬢や、ふわふわと駆け落ちしてしまった若奥さんや、急に寝たきりになってしまった暴力夫などなど、主人公のバリエーションも豊か。

一編一編は短いのだけれど、そこにぎゅぎゅっと凄まじいまでの「人生」が描かれていて、泣きながら3冊読み切って、さらに読み返して泣いて。
つらい話も多いのだけど、それでも人って強いし、優しいし、いいものだと、前が向ける読後感。
2009'05.19.Tue
スラムドッグ$ミリオネア (ダニー・ボイル監督) [DVD]スラムドッグ$ミリオネア (ダニー・ボイル監督) [DVD]


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アカデミー各賞総ナメ作品。
(監督のダニー・ボイルがオスカー受け取る時に跳んでたティガージャンプかわいかった)
上手でセンスのいいスピーディな編集でだーっと見せられて、「わー面白かった!」と思ったのだけど、あまり尾を引かないというか、残らないものだなぁ・・・と、ちょっと時間を置いた今、思う。
過酷なスラム街を描いているとはいえ、あくまでもインドを舞台にした娯楽作。
でもそれもまたよし。楽しめましたもの。

「スラム育ちの少年がなぜミリオネアの難問題に答えることができたのか」
で、イメージとして、過酷で目まぐるしいスラム生活の中、全てのものを見て、頭に焼き付ければ、世界中の難問が解けるくらいの知識が身に付くものですよ!
・・・という話かしら?と思っていたのだけれど、偶然その設問は知ってたんですよ!何故なら・・・ と、1問ごとに少年の今までの人生が回想される仕組みで、え!出題運がよかったってこと?とちょっと納得がいかなかったり。
その辺のもやもやは原作を読めば解消されるのかも知れない。

日本では若者のテレビ離れが深刻、なんて言っているけれど、やっぱりテレビの一斉同報力って凄いんだよなぁ、と、クイズ番組が盛り上がるにつれてテレビに群がる人が増えていく光景を見て思った。
(あんな風にみんなで盛り上がれるひとつの番組、がないのがいけないのかしら?)
最近一部視聴者に限るとはいえ、ネットで実況しながらテレビ視聴っていう習慣もできつつあるから、テレビの観られ方は変化した形で盛り上がっていくのかも知れないけれど。
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