2007'03.06.Tue
■ユートピアズ うめざわしゅん 著
藤子・F・不二雄ファンのサイトで紹介されていたもの。
いわゆるパラレルワールドものの短編マンガ集で、それぞれ独特の決まりがある世界が舞台。例えば、歩く代わりにずっと走り続けなければいけなかったり、人がボケかツッコミどっちかで、必ず相方を探さなければいけなかったり。
・・・平行世界の内容って考えようと思えばいくらでも思いつくからなぁ・・・。
その中でどんなことが起こって、何を人に訴えかけるかについては、弱いような気がした。
---
自分の彼女について、"「セックス」って言って「エッチ」って言わない所が好き"っていうのはすごーく共感した。
やっぱ思う人いるんだ・・・。
あと「チュウ」もイヤだ。
■ミスター・ヴァーティゴ ポール・オースター著
文庫になったので、再読。
空飛ぶ少年物語の後ろに敷いてある、少年の師匠の壮大な片思い話がやっぱりとても好きで、前回と同じ所で泣いた。
師匠がどこでしくじったかのポイントについては、女の視点から見たら「まさしくそれは大失敗だわ」なのだけれども(オースターって分かってるんだ)、逆に言ったらそこを許してあげなくっちゃあ、女の側も幸せを逃すっていうことなんだねん、と思ったり。
■ぬるい眠り 江國香織 著
『きらきらひかる』の10年後を描いた短編が入っている、ということで買ったのだけれど、なんだか気持ちの悪い話ばかりでちっとも共感できず、うんざりした(ノミに噛まれる話が特に最悪)。
昔あんなに好きだったのに、最近の江國香織には馴染めないなぁ・・・と最初思ったのだが、気づくとこの短編集は過去の作品ばかりを集めたもので、「最近の江國香織」ではなく、恐らく私が好きだった頃の江國香織の作品集なのだ。
結局、読む側が変化した、ということなんだろうなぁ・・・。
■蟲師8 漆原友紀
2話目がとても好き。
静けさが増した巻だったと思う。
藤子・F・不二雄ファンのサイトで紹介されていたもの。
いわゆるパラレルワールドものの短編マンガ集で、それぞれ独特の決まりがある世界が舞台。例えば、歩く代わりにずっと走り続けなければいけなかったり、人がボケかツッコミどっちかで、必ず相方を探さなければいけなかったり。
・・・平行世界の内容って考えようと思えばいくらでも思いつくからなぁ・・・。
その中でどんなことが起こって、何を人に訴えかけるかについては、弱いような気がした。
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自分の彼女について、"「セックス」って言って「エッチ」って言わない所が好き"っていうのはすごーく共感した。
やっぱ思う人いるんだ・・・。
あと「チュウ」もイヤだ。
■ミスター・ヴァーティゴ ポール・オースター著
文庫になったので、再読。
空飛ぶ少年物語の後ろに敷いてある、少年の師匠の壮大な片思い話がやっぱりとても好きで、前回と同じ所で泣いた。
師匠がどこでしくじったかのポイントについては、女の視点から見たら「まさしくそれは大失敗だわ」なのだけれども(オースターって分かってるんだ)、逆に言ったらそこを許してあげなくっちゃあ、女の側も幸せを逃すっていうことなんだねん、と思ったり。
■ぬるい眠り 江國香織 著
『きらきらひかる』の10年後を描いた短編が入っている、ということで買ったのだけれど、なんだか気持ちの悪い話ばかりでちっとも共感できず、うんざりした(ノミに噛まれる話が特に最悪)。
昔あんなに好きだったのに、最近の江國香織には馴染めないなぁ・・・と最初思ったのだが、気づくとこの短編集は過去の作品ばかりを集めたもので、「最近の江國香織」ではなく、恐らく私が好きだった頃の江國香織の作品集なのだ。
結局、読む側が変化した、ということなんだろうなぁ・・・。
■蟲師8 漆原友紀
2話目がとても好き。
静けさが増した巻だったと思う。
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2007'03.05.Mon
東ドイツが監視国家としてどんな状況だったかについて、真面目にきちんと作ってある、静かな映画。
アカデミー外国語映画賞を受賞。
ちょうど去年東ドイツについての本を何冊か読んだ所だったので、タイムリーではあったんだけど。
この映画は誰のために撮られたのだろう?と思ったのです。
もっと・・・東ドイツ時代の、監視や密告がもたらす緊迫した空気や、人への不信感や、シュタージに睨まれることがどれだけ恐ろしいことなのかを、共通理解として持っている人向けの映画のような気がした。ベルリンの壁崩壊なんてついこの間のことだし、本国や周辺諸国の人達だったら、その頃の記憶とともに、全く違う感覚でこの映画を観るのでしょう。
なんとなく、説明がはしょられているようで、遠いアジアの国の人間には、大味に感じられてしまう部分も多かった。
もっと感覚として分かったら・・・と、歯がゆい気持ちで、分かろう、分かろうとやたらと色々想像しながら観た。
もうちょっと、音楽に搦め捕られるような話かなと思っていたんだけど、そうでもなかった。
たぶん、『手紙』と同様これもひとまず映画にすることに意味があったんだろうけど、もっと手足れな監督さんだったら、より切なく(そしてより短く)情感豊かな作品に仕上げられる美味しいネタだったと思うので、個人的にはやや残念。
いえ、いい映画だったとは思うので、予告で妄想しすぎた自分も悪いんだけど。
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監督・脚本:フロリアン・ヘンケル・フォン・ドナースマルク
出演:ウルリッヒ・ミューエ 、マルティナ・ゲデック 、セバスチャン・コッホ 、ウルリッヒ・トゥクール 、トマス・ティーマ 、ハンス=ウーヴェ・バウアー 、フォルカー・クライネル 、マティアス・ブレンナー
アカデミー外国語映画賞を受賞。
ちょうど去年東ドイツについての本を何冊か読んだ所だったので、タイムリーではあったんだけど。
この映画は誰のために撮られたのだろう?と思ったのです。
もっと・・・東ドイツ時代の、監視や密告がもたらす緊迫した空気や、人への不信感や、シュタージに睨まれることがどれだけ恐ろしいことなのかを、共通理解として持っている人向けの映画のような気がした。ベルリンの壁崩壊なんてついこの間のことだし、本国や周辺諸国の人達だったら、その頃の記憶とともに、全く違う感覚でこの映画を観るのでしょう。
なんとなく、説明がはしょられているようで、遠いアジアの国の人間には、大味に感じられてしまう部分も多かった。
もっと感覚として分かったら・・・と、歯がゆい気持ちで、分かろう、分かろうとやたらと色々想像しながら観た。
もうちょっと、音楽に搦め捕られるような話かなと思っていたんだけど、そうでもなかった。
たぶん、『手紙』と同様これもひとまず映画にすることに意味があったんだろうけど、もっと手足れな監督さんだったら、より切なく(そしてより短く)情感豊かな作品に仕上げられる美味しいネタだったと思うので、個人的にはやや残念。
いえ、いい映画だったとは思うので、予告で妄想しすぎた自分も悪いんだけど。
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監督・脚本:フロリアン・ヘンケル・フォン・ドナースマルク
出演:ウルリッヒ・ミューエ 、マルティナ・ゲデック 、セバスチャン・コッホ 、ウルリッヒ・トゥクール 、トマス・ティーマ 、ハンス=ウーヴェ・バウアー 、フォルカー・クライネル 、マティアス・ブレンナー
2007'03.03.Sat
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何度か録画し損ねて、このキャストだったら絶対観たいー!と、最後の放映に備えて自分にメールしたり張り紙したりして、頑張って録ったもの。
がーん。
かなり後味が悪かった(最後まで一気に見せる面白さだったけど)。
京マチ子演じるお嬢さん育ちのデザイナーが弟子3人と洋裁学校をオープン。経営に関わる謎の男(田宮二郎)が、女たちとお金をがんがん喰おうとし、それを利用する女、溺れる女、潰される女、それぞれの生き様を描くお話。
一番したたかなのが中村玉緒っていうキャスティングは上手いと思った。
それにしても「自分とは生きてる世界が違う」って京マチ子を振った清貧フランス語教授(森雅之 )は酷い。
働いてる女36歳だったら、いくらお嬢さん育ちでもお金や名声に疎くっちゃ生きていけませんよ。相当頑張った上でのことですよ。ちょっと分かってやって下さいよって思ってしゅん・・としました。
・・・個人的に、といえるかな。
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監督: 吉村公三郎
脚本:新藤兼人
出演:京マチ子、田宮二郎、若尾文子、中村玉緒
2007'03.03.Sat
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順番的にはこっちの方を『吸血蛾』より先に観た。
日本家屋の、物陰の黒々とした闇が効いてるなぁ、とか、障子って撮り方によったら実に粋なんだなあ、とか、映像美も楽しみつつ、映画としても(昔観ている筈なのに、全然覚えてなくって素で)楽しめた。
これだけ大勢出てくる役者さんのキャラクターがめいめい生き生きしてる作品って、昨今なかなかないなぁ。
個人的にはすぐに「わかった!」って言う警察の人がスキ。
それにしてもやっぱ遺産相続系の話はきついなぁ。
ホントに人間、ひとが変わりますもんね。何故なんだか。
そりゃあ桁が違えば人も死ぬんだろうな、と思います。
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監督:市川崑
出演:石坂浩二,高峰三枝子,三条美紀,草笛光子,市川崑,横溝正史,島田楊子,三国連太郎,あおい輝彦,坂口良子,岸田今日子,小沢栄太郎,加藤武,三木のり平
2007'03.02.Fri
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狼男による(といわれる)ファッション業界を舞台にした連続殺人事件を解決するために、金田一耕助が出てくる話(見事解決と言えるかは微妙)。
文芸座の池部良特集で観た(ほんとは併映の「33号車応答なし」が観たかったのだが時間的に無理だった・・・わーん私の志村喬ー!)。
全然「金田一もの」だとは知らなくって、妖怪ものC級ホラーだとばっかし思ってた。
で、池部良特集なのに、全然池部良が出てこない。いつ出てくるんだろう?もしかしてあの狼男の特殊メイクしてる人の正体が池部良なのかしら?と、観ながら色々考えていたら、いいかげん2人ほど人が死んでからスーツ姿でのろりと出てきた。
(そこで何故か客席から笑いが起きた)
で、警察が「金田一さん!」と声をかける。
(また笑いが起きた)
うわ!金田一耕助ものなんだこれ!と、初めてココで判明。
途中から妖怪モノじゃなくて推理モノなのだと、気持ちを変換しなければいけなくなって戸惑ったので、ちょっとは予備知識を入れてから観ることも重要だな、と反省。
終わって思い返すとあれこれおかしいし、「なんであの人だけ殺されないわけ?」という人が結局アレだし、理屈は相当ぬるい話なのだけど、ちゃんと映画としては退屈せずに最後まで観られたのが凄い。
廃墟好き、小道具好きにはツボも多かったし。
昆虫学者のボロ屋敷の無駄に凝った仕掛け(玄関の小窓が蝉の幼虫の形をしてて、ゆっくり開いたり)、ファッションショーのステージの下の奈落、銃撃戦の舞台となった廃墟、マネキンの群れ、脚だけ見せるラインダンスと一緒に踊る、切断された脚・・・。
とはいえ池部金田一はスカしてるだけで大して役に立ってなくて、演じてても全然面白くなかっただろうな。安西郷子(ヘップバーンみたいで綺麗だった)の彼氏の新聞記者の方がまだ男気満載。美味しいトコだけ金田一にもってかれて気の毒だった。
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ショーで事件が起こる場面、観客がわーわー逃げるのかと思ったら、死体にきゃーきゃー群がって取り囲む所に笑った。
女性客が多かったら、実際もこんな感じになるのやも知れない。
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・・・で、何で吸血蛾ってタイトルだったんですか?
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監督:中川信夫
出演:池部良、久慈あさみ、安西郷子、万里陽子、東野英治郎、千秋実、大村千吉、有島一朗
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