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猫の魚辞退

タイトルは長続きしないものの例え。映画・読んだ本の感想メモ。追記したり書き直したりも多いからあんまあてにならない。 日付は観た日付とは限らない。

2025'05.09.Fri
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2007'06.12.Tue
2作とも、善きにつけ悪しきにつけ、物事や思いが連綿と受け継がれて行く様子を描いていたような。

■狐笛のかなた

日本が舞台のファンタジーもの。
mixiで「梨木果歩好きがすすめる他の作家の作品」で見たはず。いや、いしいしんじだったかな・・・。

梅の香りも、風も、生き物の気配も、優しい気持ちも、哀しみも、全てのものがかすかに漂っていて、奥歯で噛みしめるとじんわり広がっていくような、そんな感じの文章だった。

終盤は止まらなくなって、わざわざ各駅停車に乗って座って読みながら泣きながら帰った。
これは、すきなひとがいる時に読めてよかったと思った。



■夕凪の街桜の国

前から評判は聞いていて、少しだけ立ち読みしたこともあるのだけれども、心が持ちこたえられない気がして避けていた部分も。
サッカー観戦仲間の間で回っていたので、この機会に借りてみることに。
遠い出来事が一気に身近に迫ってくるスピードの凄さはなんだこれ。



2作続けて読んで、誕生日の翌日は泣きっ放し。

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書くのを忘れていたけど読んでいたもの
■太陽の塔

伊坂幸太郎が仙台を書くような感じで、この人は京都。

日本ファンタジーノベル大賞受賞作なのに、読んでも読んでも自尊心ガチガチの失恋男のストーカー話にしか思えなくて、うわ、気持ち悪いかも・・・と、どきどき。でも、語り口調や小道具がなんとなく面白くてやめられなくて(しかし球状のアレはよして欲しかったなぁ)。

後ろについてた本上まなみの解説がそのままするんと自分の思ったことまんまで、なんだか本上まなみの本を読んでみたくなった。



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2007'06.06.Wed
■沢村貞子という人

どんな名文家でも、自分の死ぬ時の様子は書けない。
沢村さんは自分の最期の記録を残すにあたって、なんて素晴らしい書き手を得たんだろうと思った。
プロの書き手の文章では決してないけれど、厳しさとユーモアがナイスミックス。
時折差し挟まれる、傍にいた者としての苦い後悔や、沢村さんを振り回す旦那さんに何度もつく、「コンチクショウ!」「殺してやるぞぉ!」なんていう心の中だけの悪態、今だから思い当たる事や今でも真意が分らない事の周りをぐるぐるめぐる想い。全部全部沢村さんへの愛情と愛着あってのものでありながら、べたべたにも独りよがりにもならないすっきりした目線が気持ちいい。
やっぱり魅力ある人の周りには魅力ある人が降りてくるものなんですね・・・。

2007'06.03.Sun
■私の履歴書〜女優の運命

まめに昔の日本映画を観るようになったきっかけのひとつが、このシリーズの中の山本富士子の連載だった(あとは川本三郎の女優さんへのインタビュー集『君美わしく』もかな)。
同じ連載の杉村春子や田中絹代の回が入ってたので、読んでみた。

特に、田中絹代はなんだか苦手なので(いい仕事してると思うんだけど、なんかこう・・・ふわふわ感が・・・うーん・・・)、読んだら好きになるかなぁと思って。嫌いな食べ物も、しつこくしつこく食べてると好きになったりするじゃない。
・・・とはいえこっちを読んでもどうにも女として好きになれなくて。
ようやく高峰秀子のエッセイに出てきたのを読んで、彼女のつらさやさみしさ、みたいなものは実感できたんだけど。

人としては、全部見えて分っちゃってる人の方が好き、ということかな・・・。

あ、杉村春子は大好きなのだが(母方のばーちゃんに似てるし)、文章はあんまり面白くなかった。他の人が書いたやつ(確かあるはず)の方がいいのかも知れない。
残りはまだ読んでいない。



最近ではこのシリーズ、新藤兼人が書いていて面白かったけど、男としてはズルい書き方だなぁとも思ったりした部分も。

あと、『沢村貞子という人』を拾い読み中。
これはマネージャーさんが書いたもの。
沢村貞子の仕事も、ご本人が書いた文章も、ちゃっきり背筋が伸びる気持ちがして大好きだけど(しかも食べ物の話がホントに美味しそう!)、また他者から見た彼女像も興味深い。
沢村貞子と加東大介がきょうだいって初めて知りました。
2007'06.02.Sat
■スパイダーマン3

・・・書いてなかったー。
書いてなくても忘れない思い出の映画。

シリーズの3本目としては、アリだと思う。ちゃんと前2作を見直してから行けばよかった。
成績はいいけど引っ込み思案で目立たない男の子がスーパーヒーローになって、ヒーロー像と本来の自分の間で悩み、プライベートなピンチと街のヒーローとして救わなければいけない他人のピンチの間で悩み、正体を知らずヒーローの方に焦がれる好きな女の子の前で悩み、色んな紆余曲折を経たことを考えれば、3本目あたりではちょっとそろそろ天狗になったっておかしくないものね。

ただ、突然3本目から観たら、今までみたいに主人公を愛しつつ観られるか微妙な作品。主人公の天狗っぷりが本当に嫌なんだもの。
あのすぐに思い悩む悶々とした感じが好きだった方としても(そう、だから敵がどうこうとか戦いの内容とかは個人的にはどうでもよいのだ)、ちょっとこれ単体では評価しかねるし、これが完結編ですって言われたら悲しい。

まあでも出てくる女の子が、ヒロインも浮気相手の美女もアパート管理人の娘も、みんなイイコなのがよいな。
2007'06.02.Sat
これも忘れそう・・・

■リトル・ブリテン

21世紀のモンティ・パイソンっていう触れ込みのBBCのお笑い番組。1回30分。
「イギリス人ってこんな人達ですよね?」っていう内容の黒いショートコント集で、各コントはお決まりのキャラクターが主役。例えば、「村で唯一のゲイであることを嘆いてるのに、いざ他にゲイが入ってくると追い出そうとする、"村唯一のゲイであることがアイデンティティのゲイ"」とか、「身体障害者のふりをしてヘルパーに我が侭をいって振り回す健常者」とか、「首相に片思い中のゲイの補佐官」とか(ゲイネタが多いのだ)、「人種差別主義者のダイエットセミナー講師(本人がまず太りすぎ)」とか。

だらだら観る分には面白かったかな。
だんだん、「あ、このキャラのネタはつまらないから真面目に観なくていいや」とか、区別しだしてしまったり(キャラによってやっぱり好き嫌いが分かれてきちゃうのね)。




■ベルヴィル・ランデブー

フランスのアニメ。パッケージの絵が気になってたモノ。
おばあちゃんと犬が、マフィアにさらわれた孫を助けるために頑張る話(短くまとめすぎ)。ほとんど台詞はナイ。
レトロ調で素敵な猥雑さのある絵がよくて、ジャズたっぷりの音楽がよくて(楽器以外のモノで出す音で行うセッションの見事なこと!)、がんばるおばあちゃんや、太った犬の切ない目や大きいおなか、おばあちゃんを助けてくれる三つ子の老女歌手(つまりこっちもおばあちゃん)も素敵で、作り手が大好きなものを愛情たっぷりに盛り込んだ感じ。

キリリと頑張るおばあちゃんに対して、助けてもらう側の孫の意志や気持ちがあまりにも感じられなくて、ちょっとぞっとしたのだけれど、誰かが書いていた「愛情を当然のようにたっぷり浴びせてもらうと、それが当たり前になってしまって大事さに気づかないっていうことの描写なのでは」っていう一文に、そうもかぁ・・・と納得してみたり。
おばあちゃんがいなくなったら、この孫はどうなっちゃうんだろ、などとストーリーと関係ないコトを心配したりした。

そしてカエルは食べたくないなぁと思った。

DVDはジブリから発売。やっぱり他所様が作った作品でも、「元気なおばあちゃん」がキーワードなのね。




↓「この商品を買った人はこういうのを買っています!」で出たやつがなんかかわいかった。気になる・・・。

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