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猫の魚辞退

タイトルは長続きしないものの例え。映画・読んだ本の感想メモ。追記したり書き直したりも多いからあんまあてにならない。 日付は観た日付とは限らない。

2025'05.08.Thu
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2008'10.24.Fri
ねこぢる草ねこぢる草
佐藤竜雄 湯浅政明 中村豪希

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原作の雰囲気をよく出しつつ、アニメならではの表現も駆使した作品。
ストーリーはありそうでなさそうな感じで、悪夢映像のコラージュみたい。
 かわいく言えば、子供が熱を出した時に見る悪夢みたい。
 ぶっちゃけて言えば、ドラッグでトリップした時に見るであろう映像みたい。
ぐわーんと気持ちよく酔えました。
お酒飲みながら観ればよかったかも。なーんて。

脚本・演出・作画監督をつとめた湯浅政明は、『クレヨンしんちゃん』の劇場版を手がけた人だそうで。
しんちゃん劇場版は誰に聞いても評価高いし、今作の映像表現も面白かったし、観てみないとなー。

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2008'10.23.Thu
私たちがやったこと (新潮文庫 フ 50-2)私たちがやったこと (新潮文庫 フ 50-2)
レベッカ・ブラウン [訳]柴田 元幸

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表紙の絵だけで、ちくま文庫かと思った。
何でだろ。こういうイメージ。ちくま文庫って。
時間潰しに読むものを探していて、表紙買い。柴田 元幸の訳だし。

恋愛短編小説集で、ほとんどの登場人物が、名前を与えられていない。
「私」や「あなた」で済まされる。
著者はレッテルを貼るなら「レズビアン小説家」なのだそうで、だから余計に、登場人物が同性カップルな可能性もある。
うーん、カップルといえば異性だと反射的に思って読んでしまうなぁ・・・と、自分の固定観念を反省したりした。

面白いといえば面白いんだけど、なんだかみんな勝手で閉鎖的でねえ・・・。

過去に山田詠美の著作の感想で、勝手にしろと書いたけれど、恋愛自体が、勝手でひとりよがりなものなのかも。
つまり、がちがちの恋愛小説っていうのが、自分は苦手なだけなのかも知れない、とちょっと思った。
2008'10.20.Mon
追放されしもの (クロニクル千古の闇 4)追放されしもの (クロニクル千古の闇 4)
ミシェル・ペイヴァー [訳]さくま ゆみこ [装画]酒井 駒子

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しっかりしたフィールドワークを土台にした、落ち着いたファンタジー4巻目。
いつも「シンプルな本筋より世界観がミリョク!」みたいな書き方をしてしまうけれど、今回は主人公がタイトル通り追われる身になったこと、そして思春期を迎えたキャラクター達の心の、微妙な変化がきちんと描かれていることとで、今までになくストーリーの方に夢中になって読み進めることができた。
いくら「仲良し」でも、全く同じ関係でいることはできないんだよね。

続きが本当に楽しみ。また次は来年かなぁ・・・。
2008'10.20.Mon
トウキョウソナタ(竹書房文庫た1-1) (竹書房文庫 た 1-1)トウキョウソナタ (竹書房文庫 た 1-1)
田中 幸子

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映画の方を、ようやく観てきた。
父親のリストラ、心がばらばらの家族。
題材は生々しいけれど、「東京」ではなくあくまで「トウキョウ」が舞台の、なんだか幻想的な話。

キョンキョンは実にいい女優さんになったものです。
これはお母さんっていうのは、実に家族の要なんですよ、という話だった気もする。

黒沢清の映画はいつも、乗り物が異世界への旅行手段になっていて。
(『cure』のバスとか『回路』の電車とか)
今回は強盗(役所広司)にキョンキョンが運転させられる盗難車。
あのシークエンスが異世界だったからこそ、役所広司は妙てけれんなキャラを演じていたようにも思う。
異世界で何かが浄化され、母親は家に戻り、そしてまた家族が再生する・・・みたいな話にとれなくもない。

なーんて解釈してしまうのは、どうしても母親視点に立って物を見てしまうせいでしょうか。
(何だか年をとったら、『大草原の小さな家』シリーズを読んでも、母親視点になってしまうよ)

ばらばらの家族なのに、食卓で父親が「いただきます」を言わない限り、誰も箸をつけない・・・みたいな家族独自のきまりごとを、みんなが無意識に(?)遂行
してしまう場面が面白かった。
2008'10.20.Mon
告発のとき告発のとき
トミー・リー・ジョーンズ, シャーリーズ・セロン, スーザン・サランドン, ジェームズ・フランコ, ポール・ハギス

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ギンレイで観た、ある種の戦争トラウマ映画。
軍人である息子が帰国直後に惨殺された事件を独自に追う父親が、つきつけられた恐ろしい現実とは、という話。
「ようやくこれで真実に!」と身を乗り出した途端にひゅるりと結果はひっくりかえされて。

ほんとに普通のいい子たちが、戦争体験によって、あからさまな変化ではなく、こっそりと蝕まれてしまっている様子の描き方が、実に怖かった。
ちょっとした感覚が異様なズレ方をしていて、でも当人たちはそれが普通になってしまっている。
こういう傷を無数に負って、アメリカは生きていかねばならないんだなぁ。


息子から発せられたSOSを父親は何度も思い返す。
その場面で、相撲部屋で弟子が殺されてしまった事件を思い出した。
あの事件でも父親は、救う事ができたタイミングを逃してしまっていた。
たぶん、ずっと思い出すんだろう。
どれだけ切羽詰まった声なのか、かぎ分けられていたら。
でもそれはとてもとても難しいだろう。
そういう後悔をいつか自分もするかも知れない。
もしくは、発したSOSを分かってもらえないってこともあるのかも。
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