2009'01.04.Sun
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2009年最初に読み終えた本。
「うーん」と本を閉じて妹に押しやったら、「寝る前に読むと、どこまで読んだか分からなくなる類?」と聞かれる。
「あー的を射ているね」
「最近のいしいしんじって、みんなそんな感じ」
四国が舞台の短編をまとめたもの。
四国とか、九州とかに行くと、自分の下地には一切ない、独特の文化や、土地そのものの渦巻く力みたいなものをもろに感じる。その、体感した力の奔流を文章として叩きつけると、こんな感じになってしまうような気がする。
もちろん文章は独自のものだし、「なんかよくわかんないけど、いしいワールドだね」で済ませてしまおうと思えばできるのだが。
自分はこういうのを「いしいしんじ」に求めてはいないのだけれども。
でも、求められているものを提供し続けるだけになってしまったら、それはそれで作家として終わってしまう気もするしねえ・・・。
いしいしんじが「この形」をずっと続けることはないだろうけれど、ちょっと今後しばらくは手を出しづらいな、とは思った。
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2009'01.04.Sun
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クラシック映画のリメイクだと思う。
一人暮らしの老婆が営む下宿屋に間借りした男は、実は強盗団の一味。
老婆は強盗団から命を狙われるのだが、ババァ・パワーで何故か難という難を乗り越え、逆に強盗団の方が命を落とすことに・・・
・・・って話って昔からありますよね?
コーエン兄弟版の特徴は、老婆を黒人に、舞台をアメリカ南部に移して、独特の音楽をいっぱい詰め込んだ点。DVDの映像特典に教会でのゴスペルシーンがフルバージョンで入っているあたり、見所がはっきりしている。
あとは猫。猫好きなんですね、この人達。
『ノー・カントリー』でも、一貫して犬は死んでも猫は絶対死ななかった。
この作品でも猫は大事にされているのでした。
強盗団があまりにもバカども過ぎたのがやや難だけど、ほのぼのコメディとしては楽しめました。
強盗団の一味がひとり、またひとりと死んでいき、その都度、橋の上からゴミ運搬の船に死体を落とすところの構図がかっこよかった。
2009'01.04.Sun
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予告編の桃生亜希子がかわいかったのと、なんとなく気分に合うかなー・・・と、ずいぶん前に宅配レンタルで頼んで、ようやく順番が回ってきたもの。
二人の女性が主人公で、片方は独身、恋人と別れたばかりの雑誌編集者。片方は結婚と同時に退職した一時の母。二人がそれぞれ、女の幸せって何?自分はこのままでいいのかな?と悩みながら成長する話(のはず)。
もちろん、私としては前者の働く女性の方に感情移入するはずなんだけど。
悶々とした挙句に仕事を放り出して失踪して牧場で乳搾りしてるところにモトカレが訪ねてきて戻ってより戻して結婚して出産て・・・。
わー!しょうもなー!!!
2009'01.02.Fri
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高校時代に仲良しグループだった少女たちの、卒業後を描いた青春群像劇というやつ。
もっと小さい女の子たちが捨て猫を飼おうと奔走する話かと思い込んでいたら、全然違いました・・・。
時々集まってお酒を飲んで騒いだり、男の子との付き合いに憧れたり、自分の将来について悶々と悩んだり、喧嘩したり。
「よくある話」ではあるのだけれど、「よくある話」ほど作るのは難しい訳で、この年代独特の、ひやひやとした不安な精神状態や、友人との距離感がよく出ていていい映画だった。
で、こちらは韓国の生活レベルの高低差にびっくり。
都会に住んで、大企業でOLさんをやってる子、失業して、祖父母と崩れそうな家に住んでる子、親が経営しているサウナを手伝う子、道ばたで手作りのアクセサリーを売る双子・・・。
みんないっしょくたに同じ高校に通って、その後に自分のいる位置をつきつけられるんだなぁ。
2008'12.31.Wed
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レンタルにて。
原作を既に読んでいて、もちろん親子二代を描いた、あの長い時間の流れの壮大さを映画で出すのは無理だろうとは思っていたけれど、精神的なものはしっかりと受け継がれていて、いい映画だった。
登場人物ひとりひとりのナイーブさがよく描かれていたと思う。
きちんと愛し合っているのに、それぞれが深い所で孤独な感じ。
そして、とにかく目に楽しかった(いや、楽しいっていう内容の映画ではないけれど)。
インド独特の結婚式やお葬式などの様子、風習、衣装、音楽、お家の様子、欧米に住むインド人コミュニティのあり様などは、やっぱり想像だけでは限界があるので、ああ、こういう風なんだ・・・と初めて実感。
スタッフがこの映画の制作過程をどこかの学校で?レクチャーした様子が特典映像に入っていて、それも興味深かった。
これの後で下のエントリの『未来を写した子供たち』を観て、インド人の生活レベルの高低差にしみじみ。
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