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猫の魚辞退

タイトルは長続きしないものの例え。映画・読んだ本の感想メモ。追記したり書き直したりも多いからあんまあてにならない。 日付は観た日付とは限らない。

2025'05.07.Wed
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2009'05.19.Tue
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おじいちゃん好きは必見(笑)。

独善的で「俺が法律」「目には目を」なガンコジジイが、隣に引っ越してきたアジア系の母子家庭一家と交流し、ちょっとヘタレな長男の父親代わりになることで、やわらかく変わって行く話・・・として、完璧過ぎるくらいによくできた感動作になっている。

それだけではなく、これはまんまアメリカのこれまでと、これからへの期待を描いてるんだろうと思う。
暴力に物を言わせ、差別的で、世界の法律ぶって、他人のケンカに余計な手を出して事態を悪化させていたアメリカは、これから変わるんだよね?
色んな民族と手をとりあって、非暴力が持つ大きな力でもって次の扉を開けるよね?開けてくれるよね?
・・・という作り手の思いがひしひしと。

イーストウッド演じるガンコクソジジイが、ちょっとずつ心を開いていく場面にくすくす笑い、最後の彼の決断に目をみはりつつ、ああ、これからのアメリカが、こんな風に本当に素敵な国になってくれたらいいよねえと願った。
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2009'05.19.Tue
光
三浦 しをん

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梨木香歩の新刊を買ったよ!・・・というタイミングで図書館予約の順番が来たので、こちらを先に。
ドロドロベタベタした話だった。そういうのは苦手、という訳ではないけれど、こういうのだったら他の人の方が上手いというか、別にこの人が書かなくても・・・というか。
何だか腕試しにこんなタイプのものも書いてみました、という空々しさが残って、馴染めなかった。
もちろん達者でぐいぐい読ませるのだけれど、読後、別に身にならなかったなーという空しさが残るばかり。

2009'05.08.Fri
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友人知人の間で人気の高い異世界ファンタジーシリーズの第一弾。
絶対ハマるぜー!とわくわく読んだんだけど、そんなにのめりこめず。残念。

割とこの手の物語の主人公って、内向外向の差はあれど、意志的なキャラクターが多い気がするのだが、この物語のヒロインは、周りに合わせることでいっぱいいっぱいになって、「自分」を保たずにきてしまったキャラクター。
それが訳も判らず過酷な状況下に放り込まれ、人を信じては裏切られ期待しては裏切られ、鍛えられて、強くなっていく。
前半はヘタレな彼女がボコボコのズタズタにされまくるので、もう読んでいてつらくてつらくて、「後半物語が動き出す」というネット上のレビューの数々に支えられて読み進んだ。

こういうの、学校にいる間に読めばよかったんだろうな。
学校社会では、誰しもそれなりに「ほんとうの自分はこんなんじゃないのに」というもやもやを抱きながら生き延びるものだし、そういう中で読めば、心から共感できたんだろう。
たぶん。

平行して読んでたル・グウィンが作った異世界が緻密過ぎたのも、食べ合わせが悪かったのかも知れないけど。
うーん、とりあえず、上下巻読んだ所で休止。
2009'05.07.Thu
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望月 峯太郎

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高崎で泊まったビジネスホテルの、客室フロアの廊下にマンガの本棚があって、揃ってたので全10巻を読破。

なんだか『クローバーフィールド』を思い出した(無論こっちが後だけど)。
状況を俯瞰する視点がなくて、主人公が大災害の中に放り出されて右往左往するのと一緒に、観ている側も右往左往させられる感じが。
きっと映画の監督はこのマンガを読んだんだよ!(てきとう)

とはいえ映画よりもこちらの方がテーマ性は高くて、訳の分からない極限状態に追い込まれた時の、人間の心理や、恐怖感というものを突き詰めて描いている。
恐怖は人間が生き延びるために必要なものといえる。しかし、その恐怖のせいで人間はありもしないものを見て、過剰な防衛策をとってしまう。
(・・・って、現実にあったジェノサイドとかもこれに通じるなぁ・・・)

恐怖によってありもしないものを見る人間は、ありもしない(かも知れない)希望だって見ることができるよね!・・・というところに行き着いたところで、ふつっと物語は終わってしまうので、その後が気になるけれど。
・・・まぁテーマは描き切ったと言えるのかも。

しかしあのレベルの天変地異では、あの後地球は氷河期突入かな・・・。
2009'05.07.Thu
春昼(しゅんちゅう);春昼後刻(しゅんちゅうごこく) (岩波文庫)春昼(しゅんちゅう);春昼後刻(しゅんちゅうごこく) (岩波文庫)
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久しぶりに昔の日本語を読んで、その美しさにもう、ちょっと読んでは噛みしめ、またちょっと進んではうっとりして、全然読み進めなかった。
綺麗な情景描写に浸っていると、するりと異世界に連れて行かれる、罠の仕掛け方も見事。
やっぱり蛇には気をつけなくては・・・。

「未来」っていう言葉は来世のことだったんだなぁ、と知った。
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