2008'12.05.Fri
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「お前に友達なんかいない」と指摘された、性格の悪い中年古物商が、友達を作ろうと四苦八苦するお話。
ルコントの職人芸、という感じで安心して楽しめてほろりとできる佳作でした。
登場人物がきちんと「変わる」話はよいですね・・・。
劇中、主人公が、友達作りの師匠であるタクシー運転手に連れられてサッカー観戦に行く場面があった。
それが、どこかのチーム対ル・マンの試合でね。
試合の帰りに、ル・マンサポーターが地下鉄で騒ぐ場面で、その中の一人が松井のユニフォームを着ていたのだった。
わぁ松井(結構スキ)、地元サポーターにユニフォーム買ってもらうような存在だったんだなぁ・・・と、ちょっと嬉しい気持ちに。
(・・・とサッカー友達に言ったら、「ル・ソレイユ・デュ・マンだったんだから当然!」と言われましたとさ。)
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2008'12.05.Fri
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『ギフト』という言葉は、カタカナ語だと意味が狭く限定されてしまっているので、タイトルを聞いてぱっと浮かぶイメージが、作者の意図する所と離れてしまうのが、なんだか残念・・・。
同じタイトルの、ケイト・ブランシェット主演の映画もありましたっけ(そちらでは主人公が持つ霊感を差していた)。
『千古の闇』のシリーズの世界が、自然環境に合わせて出来上がる生活習慣を、細かく作り上げているのに対して、ル・グインが作り出す世界は、最初に言葉ありき、のような感じがする。集団によって異なる、言葉のなりたちや、ものの考え方、信じているもの、常識、などなどの文化を、一から作り上げて、別世界を構築する。
物質的なもの、精神的なもの、どちらも合わさって、人間の文化は出来上がっていくものだけれど、書き手によってアプローチは違うものだなぁ・・と感じた。
(どちらの作家も、異世界を土台から構築していくのが上手くて、そこが面白いのだけれど、作り方の土台が全然違う、と思うのだが上手く書けない・・・)
危険な才能を受け継いだとのことで、目を封印された少年の物語。
ゲド戦記とは全く違う世界の物語とはいえ、土台にあるものは同じように思う。
ひたすらに自分対自分。ちゃんと向き合うまでの物語。
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これは挫折したモノ。
だらだらとあちこちへ飛んで行く人の思考の連なりを、そのまま書き起こしたような文章、というのが著者の特色な訳だけれど。
きちんとした文章にならずに、あっちこっちへ飛ぶ思考というのは、一人称の小説では、ある程度のリアルさを持って受け止められるのだけれど、評論でそれをやられてしまうと非常につらい。
だって考えが堂々巡りをしたり、あちこちに飛んだり、連鎖して遠くまで広がったりは、誰だって頭の中でやっていることで、それを整理してすっきりと見せるのが難しいからこそ、人がそうやって書いたものを読んでみたいわけで(私は)。
他人の脳内ぐるぐる連鎖にまでは付き合いきれないですよ。
猫のことを書いた、随筆っぽい部分以外は読み飛ばしてしまった・・・。
2008'12.01.Mon
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『SP』に続く宅配DVDによるドラママラソンは、こちらの作品に。
主人公が、「とことんツイてない男」という設定なのです。
大事な試合の前には捻挫して出場できず、受験当日には池に落ちて試験を受けられず、新品の服を着た日には必ず汚し、恋人(だと主人公は思っていた女性)は他の男との結婚を切り出す。
傍目からは単に不注意でニブくて思い込みが激しいだけなのでは・・・と思えるのだが。
で、思ったのだ。
人生ずっととは言わないまでも、「何やっても上手くいかない」モードの時って、自分にも確かにある。で、落ち込む。
でもそういう時って単に、疲れてたり、何か不幸なことがあったり、いらいらしていたりするお陰で、普段よりも注意力が散漫になってるだけなんだろうなと。
いい教訓を得た。
まだ2話目までしか観ていないので、作品自体の評価は保留。
2008'11.18.Tue
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著者のエッセイはたまにお下劣過ぎることがあるので、本書はタイトルから勝手に敬遠していたけれども、動物モノと判明したので手を出す。
最初のページの猫、犬、うじゃうじゃ家族写真にもうめろめろ。猫~猫~。
こういうのを読むと、猫をもう一匹・・・とうずうずしてしまう。飼わないけれど。
文章のスピード感、描かれている内容の、一度決めたらまっしぐらなスピード感。びゅんびゅんと読み終えた。
ペットモノは必ず泣いてしまうけれども、何故か本書はどんな事象を描いていてもさらさらしていて、「生命の営みの当たり前さ」みたいな気分でするりと読めたのが不思議。
恐らく連載の途中までをまとめた本なのだろうけど、ココで切るなよッ!という所で終えられていたのが不満。
続きはこちら↓みたいですね。
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2008'11.17.Mon
![]() | 世界の終わりと夜明け前 (BIG SPIRITS COMICS SPECIAL) 浅野 いにお 小学館 2008-10 売り上げランキング : Amazonで詳しく見る by G-Tools |
著者初の短編集。内容はトーン統一、いつものいにお。
この作家さんの作品を読むと、なーんか、自分の若い時の青臭い考え方をつきつけられるような感じで、じたばたしてしまう。
私よりずっと若いんだろうなー。
「うわー、青い、青いよー」と思いつつ、でもつい読んでしまうのは何故。
世界は、若い時に思っていたよりも別に絶望的ではないし、まあ時につらことがあるにしても、案外悪くないですよ。
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