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猫の魚辞退

タイトルは長続きしないものの例え。映画・読んだ本の感想メモ。追記したり書き直したりも多いからあんまあてにならない。 日付は観た日付とは限らない。

2025'05.07.Wed
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2009'04.07.Tue
ヴォイス (西のはての年代記 2)ヴォイス (西のはての年代記 2)
ル・グイン [訳]谷垣 暁美

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『西のはての年代記』の2冊目。
『ゲド戦記』とは全く関係ないのだけど、ここまではパターンがそっくり。
一冊目は少年が主人公で、最も打ち勝つべき敵は自分自身なのだと、悟るまでの物語。二冊目は少女が主人公で、密室の中で世界を学んでいく物語。で、社会のシステムがぐるっとひっくり返ることが起こる。一冊目の主人公は大人になって登場する。さて、三冊目は『ゲド』に倣うとすればさらに時代が進むんだろうな(とはいえ、『ゲド』は最初の二冊は好きで何度も読んでいるのに、三冊目は初回読んだだけで、記憶が全くないから分析ができないや)。

好戦的な民族に制圧された、豊かな文化をもつ民族が、書物を読むことも、所有することも禁止される中、秘密の部屋に書物を隠し守っており、主人公の少女がそこで読み書きを学ぶ・・・という状況だけでわくわく。作者は本当に「言葉」の持つ力を心から信じているんだろうなと思う。

主人公は母親が敵国の兵士にレイプされて生まれた混血児だったり、その家族は拷問で身体を壊していたり、さらさらと語られるシビアな状況はまんま、今の世界にも当てはまったりして。
そんな中で、どの女性キャラクターも生き生きと力強く、やっぱりこのシリーズも二冊目が一番心魅かれた。
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2009'04.07.Tue
白の闇 新装版白の闇 新装版
ジョゼ・サラマーゴ  [訳]雨沢 泰

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映画『ブラインドネス』の原作。
会話も全部地の文として切れ目なく書かれている手法だけど、読みづらいことはなく、寓話として或る程度教訓や説教じみたことも書いてあるのだけど、うっとおしすぎずに適度で、とにかくどうなるどうなる?と追いかけてしまう「物語」の力強さ。

映画化がかなり原作に忠実だったことも分かって感心した。
寓話のビジュアル化として、色々な人種をキャスティングした所なんかも上手い。

主人公はなるたけ「神」にならないような道を選んだし、「神」が背負う大き過ぎる責任を考えれば当然なのだけど。
教祖になるのって、あれこれ広く考えが及ばないような、或る程度視野の狭いな人でないと無理だろうなと考えた。
2009'04.07.Tue
デトロイト・メタル・シティ スタンダード・エディション [DVD]デトロイト・メタル・シティ スタンダード・エディション [DVD]
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つまらなくはないけど、思ってたよりもどうでもいい映画だった。
見終わったら2秒で忘れる系。

なんでもかんでも「プロデュース」ってゆうオシャレピープルを小ばかにした所は面白かった。
あと、マツケンの指が綺麗だった。

メタルのことは分からないのであれだけど、デスメタルの大御所の音楽は、あんなんでいいんだろうかと思った。
2009'03.30.Mon
瀕死のエッセイスト (レヴォルトコミック (2))瀕死のエッセイスト (レヴォルトコミック (2))
しりあがり 寿

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しりあがり寿の作品が持つ、死の匂いにはなんだか惹かれてしまう。
そこから繰り出される、まさしく渾身の笑い。
『方舟』なんかも凄く好き。

自分の中に何となくもやもやとあるものを、はっきり形として描きだしててびっくりする、という類の作家さんなので、「読まなくても分かってる」気分になりがちなのだけど、きちんと読むとやっぱりいい。
2009'03.30.Mon
海を飛ぶ夢 [DVD]海を飛ぶ夢 [DVD]
出演: ハビエル・バルデム, ベレン・ルエダ 監督: アレハンドロ・アメナーバル

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BSでやったものを再見。
ハビエル・バルデムを知ったのはこの作品ではあるけれど最初に見た時は特にインプットされず。
『ノー・カントリー』のあまりのインパクトに他の出演作品を調べて、この人があの・・・!と後でびっくりした。

尊厳死について考える、静かでりりしくていい作品。
でもたぶん、私が家族や恋人だったら絶対に思い切れない。「死んだら嫌だ駄目だ」と泣いて離さないだろう。
もちろん、正しい答えなんてないだろうけど。

死ぬ権利を主張する主人公のことをどんどん好きになって、そうだね、願いが叶って死ねたらいいねとはとても思えなくなって、主人公の周囲の人の色んな気持ちや意見に泣いて、もうただひたすらおろおろしてしまった。
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